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新しく保険診療で認可されたエンドクラウンについて

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2024年10月25日

新しく保険診療で認可されたエンドクラウンについて

(院長の徒然ブログ)

エンドクラウンってなんだろう?

今年の6月より保険診療で認められた歯科補綴物で、エンドクラウンというものがあります。

神経を取った歯に対して行い、出来るだけ天然の歯の成分を削らず温存しつつも、被せ物を維持するための穴を歯の中に設ける構造です。

さながら土台付きのCADCAM冠といった感じです。

この被せ物は従来でいう土台の築成が必要なく、治療のための来院回数も減らせる可能性があります。

従来のCAD/CAM冠では、反対側との歯との距離がなくて、被せ物の厚みが確保できない場合は、対合歯を削ったり、クラウンレングスニングという、歯茎と骨を今の位置より下げて歯の高さを確保する手術が必要でした。

ですが、今回保険適応されたエンドクラウンは、被せ物の厚みが確保できない場合でも装着可能になるので、期待が高まっています。

エンドクラウンのメリット

①歯を削る量が少ない

土台を作らない上に、歯の成分を温存した状態で型をとります。

②来院回数が少ない

土台を立てるというプロセスが減るため、来院回数が一回減る可能性があります。

③従来の被せ物で補えなかった症例をカバーできる

CADCAM冠でも金属冠でも、絶対に反対の歯とある程度被せ物のスペースが必要だったが、エンドクラウンでは、あまりクリアランス(被せ物が入る余地スペース)が無くても装着可能です。

④歯の周りの組織を痛めない

残っている歯の成人の上に、帽子のように乗せるというイメージなので、そもそも歯茎周囲を触らない場合が多いです。

ですので、型を取るために歯の周囲を削って歯茎を刺激することもありません。

エンドクラウンのデメリット

①歯の傾きによっては適応不可能

根っこから続いて被せ物が入る構造のため、歯の傾きによっては、被せが入りません。

②見た目の綺麗さはCADCAM冠より劣る

CADCAM冠が綺麗に歯茎との境目から立ち上がるのに対して、残っている歯の部分から被せが始まるため、本物の歯との継ぎ目の部分が目立ちやすい。

③側方の力が掛かった横に外れやすい

形態にもよるが、歯を覆ってるわけではないので、横からの力で外れやすい場合があります。

④もしやり直しになった時に撤去に時間がかかる

根の部分まで補綴物なので、そこまで外さないと外れない。

いかがでしたか?今後が期待の補綴物ですが、今後世の中で使用されることでデータが集まってきます。

新たなことが分かれば、またコラムにします。

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