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ネットの誤情報に惑わされないために:それでも私は歯科医院の受診をすすめます

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2025年6月18日

ネットの誤情報に惑わされないために:それでも私は歯科医院の受診をすすめます

(院長の徒然ブログ)

はじめに


皆さんこんにちは。

皆さんが働いているこの水曜日、私は休日なのでいつものように論文漁りです。

つい5日前、6/13にDental tribuneで若い世代がインターネットの誤情報に惑わされて、歯科受診が遅れているというコラムが上がりました。下のリンクがそのコラムです。

英語得意な人は読んでみてください。

Younger generations increasingly vulnerable to online dental misinformation


確かにインターネットは、私たちの生活を便利にし、多くの情報を瞬時に入手できる素晴らしいツールなんですよね。

しかし、その一方で、誤った情報やフェイクニュースも大量に流れ、多くの人々の判断を誤らせている現状があるのも事実なんです。

かくいう私もよくそういったフェイクニュースをよく見かけたりします。

口腔衛生や歯科治療に関する情報でも例外なくフェイクニュースが沢山あります。

この研究や調査では、若い世代を中心に、インターネット上の歯科に関する情報を根拠にした決定が、時に誤解を招いている実態が明らかになっています。

今回はそういう誤情報への警鐘と、それでも歯科受診を勧めるメッセージを伝えていければと思いコラムを書きました。

ソーシャルメディアと非専門家からの誤情報


近年、ソーシャルメディアや動画プラットフォーム(YoutubeとかTikTokとか)には、多くの個人やインフルエンサーが歯科や健康情報を発信しています。

中には、「自然療法」や「代替治療」など、科学的根拠に乏しい情報も多く流れています。このような情報は、若者を中心に大きな影響力を持ち、不安や恐怖心を煽ることも多々あります。


実際の調査によると、若い世代の約半数(48%のZ世代、46%のミレニアル世代)が、インターネットで接した不正確な情報をもとに治療を避けたり遅らせたりしているそうです。

この研究は海外のものですが、日本も似たような事例が結構ありますよね…

キシリトールやフッ化物のネガティブなキャンペーンもそうでしたしね。

他にも、例えば根管治療に対して「痛い」「危険」といった誤ったイメージを抱き、その結果、必要な治療を先延ばしにしてしまうケースも少なくありません。

(根管治療って先延ばしにすると歯が残せなくなるケース多いんですよね。)
こうしたメディア情報に踊らされた行動は、歯科医師の見解に反して、結果的に口腔の健康を悪化させ、痛みや感染のリスクを高めることになっています。


専門家が伝える真実の重要性

これに対して、信頼できる歯科医師や歯科専門家の説明は、根拠に基づいた正確な情報提供を行います。

歯科医師は、個々の患者の口腔状態を診断し、最も適切な治療計画を提案します。

(というか私は全歯科医師がそうであってほしいと願いたい。)

その過程で、誤った情報に惑わされることなく、安全かつ効果的な治療を受けることができるのです。

また、定期的に歯科医院を訪れることは、虫歯や歯周病の早期発見・治療に直結します。

今回の調査によると、約45%の18〜34歳の人々は、ソーシャルメディアやネット上の誤情報に基づき、必要な治療を遅らせた結果、後悔した経験があると報告されています。

インターネット情報に惑わされないためのポイント


情報源の信頼性を確認する
出典や資格をしっかりと確認し、公的機関や専門団体の情報を優先しましょう。


自己判断を避け、専門家に相談する
自分だけの判断や、ネットの情報だけに頼らず、歯科医師の意見を仰ぎましょう。


情報の偏りや過度な宣伝に注意する
「天然素材」「奇跡の治療法」など、科学的根拠に乏しい宣伝には特に注意が必要です。

というかよくCMである「天然素材だから安心!」とかいうキャッチフレーズってなんなんですかね?

フグ毒(テトロドトキシン)とかベニテングダケ毒(イボテン酸とムッシモール)も天然素材ですけど猛毒ですよね。

天然素材って身体に安心というわけじゃ全然無いと思うのは私だけでしょうか。


定期検診を受ける
予防と早期発見に努め、口腔の健康を長期的に維持しましょう。

歯科専門家、医療従事者の反省

英語得意な方は英語のコラムを読まれましたか?

そこに書いてあるように、若者の歯科に関する誤情報は、ソーシャルメディアなどの非専門家だけでなく、歯科界の専門家からも発信されていることがブラジルの研究で明らかになっています。

特に、Google検索で見つかるようなオンラインの誤情報は、多くの場合歯科専門家によって作成拡散されており、その動機はおそらく主に経済的利益を狙ってと推測されています。

今一度医療従事者は、営利目的で誤情報を発信しないよう、ちゃんと真摯に向き合う必要があります。

終わりに

インターネットは便利ですが、その情報の真偽はさまざまです。

特に、歯科や口腔の健康情報においては、誤情報に基づく判断や行動が、逆に健康リスクを高めてしまうことがあります。
調査によると、若い世代の約58%(18〜34歳)は、ソーシャルメディアの誤情報によって健康に関する決定を下し、その後後悔した経験があると報告されています。

これは、誤った情報がいかに行動に影響を与えているかを示す数値です。
したがって、患者さんに求められるのは情報に惑わされずに、信頼できる歯科医院のもとを訪れることであり、それこそが最も確実な健康管理の方法です。

歯科医院での定期検診や相談は、自分の口腔内の状態を正しく理解し、必要な治療を受けるためには欠かせません。
健康な笑顔を保つためにも、ネットの情報に流されず、正しい知識と専門家のアドバイスに基づいて適切なケアを行うことの重要性を、私たちは忘れてはいけません。

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