2024年10月26日
(院長の徒然ブログ)
顎関節症とは?
はい、朝になりました。コラムを書くお時間です。
今日は、現代のストレス社会において、多くの人を悩ませる、顎関節症について説明いたします。
顎関節症(がくかんせつしょう)は、顎の関節やその周囲の靭帯、筋肉、軟骨などのトラブルによる痛みや違和感を主症状とするものです。
顎関節症の主な症状には、以下のようなものがあります。
①顎の痛みや不快感
関節部やその周囲の痛みが起こり、ひどい時には顎全体が痛いように感じます。
②顎を開閉時の音(ガクッというクリック音と呼ばれる音がします)
何を隠そう私もあります。初期症状として有名なものです。
③顎の動きが制限される
関節円板と呼ばれる、顎の骨と頭蓋骨の間に緩衝材として存在する軟骨があるのですが、これがズレて挟まり、顎が閉じれなくなったり開かなくなったりすることがあります。
④頭痛や耳の痛み
耳の前あたりや、頭の横が重たいような痛みが発生します。
顎が原因と思っていらっしゃらないケースが多く、気付かずに耳鼻科や脳神経外科を受診する患者さんも多いです。
⑤顎の筋肉強張りや疲労感
顎の筋肉が張った状態となり、痛みやだるい感じがします。
顎関節症の原因
次に顎関節症の原因について説明します。
①噛み合わせの問題
実は1番多いです。
インプラントや補綴物の過高、矯正治療後、親知らずの萌出、そもそも歯並びが悪いなど、歯の噛み合わせにより顎関節に負担が掛かっていると起こります。
②ストレス
精神的なストレスが原因で過度に食いしばったり(食いしばると自分の体重以上の力が、加わります。)すると、顎の関節周囲の組織が損傷したり、筋肉が緊張により筋肉痛えお引き起こしことがあります。
③外傷などの外部からの衝撃
顎や顔面への外的な衝撃が原因となることがあります。交通事故とか喧嘩とかで痛める人も時々いますよ。
④歯軋り(グラインディング)や食いしばり(クレンチング)
無意識に行う食いしばりや歯軋りで顎関節に過度の負担をかけることがあります。
寝ている時に行っているケースもあります。
⑤顎の関節の変形
加齢や関節リウマチなどの病気による顎関節の変形も原因となり得ます。
顎関節症の治療
①生活習慣に改善
過度に硬いものを食べないようにしたり(氷をガリガリ噛むなど)食生活の改善は大切です。
また、目を閉じや状態で力を抜いて唇を軽く閉じてみてください。
もしその時に上の歯と下の歯がくっついているなら要注意!
あなたは普段から上下の歯をくっつけて噛み締めてる可能性が高いです。
自分が普段から、顎の負担をかけていることを意識して、日常生活の中で気づいたらすぐに止めるようにしてください。
また顎が開かない場合は開口訓練なども行います。
②物理的に緩和させる
痛みの原因が筋肉の緊張の場合は、顎関節をあっためたり冷やしたりする温熱療法や冷却療法、マッサージなどを行い、筋肉の緊張を和らげることで緩和していきます。
③口腔内装着
ナイトガードと呼ばれる寝ている時の歯軋りに対応するマウスピースや、日常用マウスピースを使用することで、歯ぎしりや食いしばりをした際の衝撃を分散することで、顎関節への負担を軽減します。
このナイトガードに関するコラムもいつか書きますね。
④薬物療法
当面の痛みや炎症に対して、鎮痛剤投薬するケースもあります。
鎮痛薬としては、非ステロイド系のロキソプロフェンなどや、副作用があまりないカロナール(アセトアミノフェン)などが処方されることが多いです。
⑤外科的療法
現在ではあまり行われなくなりましたが、
重度の症状や他の治療法が効果を示さない場合、外科的な手術が検討されることもあります。
いかがでしたでしょうか?
もし気になる症状やご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせください。