2024年11月18日
「歯の健康と全身の健康は関係があるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は密接に関係しています。お口の中の状態が全身の病気に影響を与えることもあれば、その逆もあります。今回は、歯の健康と全身の健康とのつながりについて、わかりやすく解説します。
お口の健康が全身に与える影響
1. 歯周病と全身疾患の関係
歯周病は歯を支える組織に炎症が起こる病気ですが、この炎症が全身に広がることで、以下のような病気に関係することが分かっています。
- 糖尿病
歯周病が進行すると炎症物質が血液中に放出され、血糖値のコントロールが難しくなることがあります。また、糖尿病が悪化すると歯周病が進みやすくなるという相互関係があります。
- 心疾患
歯周病菌が血流に入り込むことで、動脈硬化や心臓病のリスクが高まるとされています。
- 脳卒中
歯周病菌が引き起こす炎症は、血管にダメージを与え、脳卒中のリスクを高める可能性があります。
2. 妊娠と歯の健康
妊婦さんが歯周病を放置すると、早産や低体重児出産のリスクが高まることが報告されています。妊娠中はホルモンバランスが変化し、歯茎が炎症を起こしやすくなるため、特に注意が必要です。
3. 口腔ケアと認知症
お口の中の細菌が血液を通じて脳に悪影響を及ぼす可能性があるとされており、認知症リスクの上昇と関連が指摘されています。
全身の健康が歯に与える影響
1. 栄養不足
偏った食生活や栄養不足は、歯や歯茎を弱くし、虫歯や歯周病のリスクを高めます。
2. ストレス
ストレスがたまると歯ぎしりや食いしばりが増え、歯の摩耗や顎の痛みを引き起こすことがあります。
3. 持病と薬の影響
糖尿病や骨粗しょう症などの病気、またその治療薬が歯や歯茎の健康に影響を与えることがあります。特に唾液の分泌が減少する薬を服用している場合は、虫歯や口腔内の不快感が増えることがあります。
歯の健康を守るためにできること
1. 毎日のケアを大切にする
- 毎食後の歯磨き:歯ブラシやデンタルフロスで汚れをしっかり落としましょう。
- 舌のケア:舌苔を取り除くことで、細菌の増殖を防げます。
2. バランスの良い食事を心がける
- カルシウムやビタミンCを含む食品を積極的に摂りましょう。これらは歯や歯茎を強く保つ助けになります。
3. 定期検診を受ける
- 虫歯や歯周病の早期発見・治療のために、6か月ごとの歯科検診を受けることが推奨されます。
- 歯のクリーニングを受けることで、お口の中を清潔に保てます。
4. 全身の健康を意識する
- 規則正しい生活習慣や適度な運動を取り入れることで、全身の健康を保つことが歯の健康にもつながります。
- 持病がある方は、歯科医師にその旨を伝え、適切な治療計画を立てましょう。
全身の健康とお口の中は大きく関係しています。ぜひ一度お口のチェックに来てください😊