2025年1月27日
歯科医院でよく行われる治療には、「虫歯治療」と「歯周治療」があります。どちらもお口の健康を守るために欠かせない治療ですが、その内容や目的には違いがあります。今回は、この2つの治療の違いについて分かりやすく解説します。
虫歯治療とは?
虫歯治療は、歯にできた虫歯を取り除き、歯の機能を回復させる治療です。虫歯は、細菌が糖分を分解して作る「酸」が歯を溶かすことで発生します。
【治療の流れ】
1. 虫歯の部分を削る
虫歯によって溶けてしまった部分や感染した部分を取り除きます。
2. 詰め物や被せ物で補修
虫歯で失われた部分を、樹脂や金属、セラミックなどで補います。虫歯が軽度であれば詰め物(インレー)、重度の場合は被せ物(クラウン)が必要になります。
3. 神経の治療が必要な場合も
虫歯が進行し、歯の神経まで到達している場合は、神経の治療(根管治療)が必要です。
【目的】
• 歯をできるだけ長く健康に使えるようにすること。
• 虫歯が再発しないように予防すること。
歯周治療とは?
歯周治療は、歯を支える周りの組織(歯茎や歯槽骨など)の健康を守るための治療です。歯周病は、細菌の塊(プラークや歯石)が原因で歯茎に炎症を引き起こし、放置すると歯を支える骨が溶けてしまいます。
【治療の流れ】
1. 歯石やプラークの除去(スケーリング)
歯や歯茎の表面に付着した歯石を専用の器具で取り除きます。
2. 歯茎の奥の清掃(ルートプレーニング)
歯と歯茎の間のポケットにたまった汚れを丁寧に取り除き、表面を滑らかにして細菌が付きにくくします。
3. 外科的な治療が必要な場合も
重度の歯周病では、歯茎を切開して奥深くの汚れを取り除く「歯周外科治療」が必要になることがあります。
【目的】
• 歯茎や骨の健康を守り、歯を支える土台を強化すること。
• 歯周病が進行しないように予防すること。
どちらも予防が大切!
虫歯や歯周病はどちらも細菌が原因で引き起こされますが、日々のケアで予防することが可能です。
1. 正しい歯磨き
• 歯と歯の間、歯茎の境目まで丁寧に磨くことが大切です。
• フロスや歯間ブラシを併用するとさらに効果的です。
2. 定期検診
• 虫歯や歯周病は、初期の段階では痛みや自覚症状がないことが多いです。
• 定期的に歯科医院でチェックを受けることで、早期発見・早期治療が可能になります。
3. 生活習慣の改善
• 糖分を摂りすぎないように心がける。
• 喫煙は歯周病を悪化させる原因になるため、禁煙を検討する。
虫歯治療と歯周治療はそれぞれ役割が異なりますが、どちらも健康な歯を維持するために欠かせない治療です。お口の中に違和感を感じたら、早めにご相談ください。
当院では、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせた治療と予防を提供しております。お気軽にご相談ください!