2024年10月24日
【院長の徒然ブログ】
日本人の歯の色について
皆さんは歯の色と言ったら何色を思い浮かべますか?
多くの人は「白色」と答えるでしょう。
事実欧米人の歯の色は、生まれつき白い色が多いんです。
しかし日本人の歯の色を見てみると、個人差はあるものの、実際は淡い黄色やクリーム色のことが多いです。
歯の色は遺伝や日本人本来の生活習慣、食事などによって影響を受けるため、同じ日本人でも色味は様々です。
一般的に日本人の歯の色は、VITA ClassicalのシェードガイドでいうとA3からA3.5程度で、純粋な白ではありません。
一方で西洋人の歯の色の平均はA2~A2.5程度なので、かなり違うことがわかります。
A2とかA3とかなんなの?
日本人の歯がなぜ白くないのか説明する前に、色調の評価について説明します。
皆さんは歯医者に行くと、歯医者が「A1持ってきて」とか「シェードA2で!」とかドクターが言っているのを聞いたりしませんか?
これはVITA Classicalのシェードガイドという歯の色の色調評価基準です。
シェードガイドというのは、歯の色味や明るさを一覧にした歯の色評価見本で、ホワイトニングだけでなく、詰め物や被せ物を行う際の、色合わせにも使われるんです。
歯の色はアルファベットAからDの「色調」と、数字にて「明るさ」の組合せで分類されており、数字が小さいほど色が明るくなります。
アルファベットはそれぞれ「A」が赤茶色ベース、「B」が赤黄色ベース、「C」が灰色ベース、「D」が赤灰色ベースになっているのです。
日本人の歯の色はなんで白くないの?
さて、ではなんで日本人の色は純粋な白ではなく、赤茶色…すなわち赤と黄色が混じった色をしているんでしょうか?
まず赤の成分についてですが、これは歯の中に血管と神経が入っていて、歯に栄養供給しているからです。
特に健康な若い歯はしっかり利用されてますので、光で透かせば赤色はよく分かります。
そして黄色は、エナメル質の下の象牙質という黄色の成分が透けて見えているからで、歯を削って行ったら黄色い部分が見えてきます。
つまり、歯が赤茶色なのは当たり前なんです。
「ん?それじゃあなんで西洋人は日本人より白いの?」と思った方もいらっしゃいますよね。
それは日本人が西洋人と比べて、エナメル質の部分が白いからなんです。
赤茶色の色調を覆う、白い半透明の成分が薄いので、日本人の歯は白くなりきれていないのです。
だからエステのセルフホワイトニングでは、本来より白くならない
はい、ここまで読んでくださった方は上についてピンときたはずです。
日本人の歯が白くないのは、歯の内部にあるんです。
歯の表面に清掃剤を塗ったり、表面の着色を落としても、歯の内部の色が取れるわけありません。
歯科で行う医療ホワイトニングは、歯の中に浸透して、歯の内部の色を漂白していくからこそ、生来の色より白くできるんです。
いかがでしたか?
もっとホワイトニングについて知ってみたいという方はお気軽にお尋ねください。