2024年12月10日
ナイトガードは、主に就寝中に歯ぎしりや顎関節症(TMJ)の症状を緩和するために使用されます。歯ぎしりは無意識のうちに強い力で歯をこすり合わせる行為で、これが長期にわたると歯の摩耗、破損、さらには顎関節の問題を引き起こす可能性があります。
ギリギリ、ギシギシと歯に加わる力をナイトガードは分散させ、歯と顎にかかる圧力を軽減します。その結果、歯の損傷を防ぎ、顎の痛みや頭痛を軽減する効果が期待できると言われています。
また、快適なフィット感と耐久性を提供するために、個々の患者様に合わせてカスタムメイドされることが一般的です。市販されているものは、お口の形や歯並びには適応しないことが多いので、歯科医院で製作された方が安全です。
またナイトガードを行う事で顎の筋肉の緊張を和らげ、小顔効果が期待できます。
ナイトガードの主な効果
歯の摩耗を防ぐ
歯ぎしりや食いしばりが頻繁に行われると、歯の表面がすり減ってしまいます。
これにより、歯のエナメル質が失われ、歯が敏感になったり、破損するリスクが高くなります。
ナイトガードを使用することで、歯同士の接触を防ぎ、摩耗を軽減します。
顎関節症の予防・改善
歯ぎしりや食いしばりは顎関節(TMJ)に負担をかけ、顎関節症を引き起こす原因となります。
ナイトガードは顎関節への圧力を分散させ、顎の痛みやこわばりを軽減します。
また、顎関節症の症状が進行するのを防ぐこともできます。
頭痛や首・肩の痛みの軽減
歯ぎしりや食いしばりは、顎や首、肩の筋肉に過剰な負担をかけることがあります。
これにより、頭痛や肩こり、首の痛みが引き起こされることもあります。
ナイトガードを使用することで、これらの筋肉への圧力を軽減し、痛みを和らげる効果が期待できます。
睡眠の質の向上
歯ぎしりや食いしばりがひどくなると、無意識のうちに睡眠が妨げられることがあります。
ナイトガードを使用することで、歯ぎしりを抑えることができ、より深い眠りを得ることができる場合があります。
ナイトガードの使用方法
装着方法
ナイトガードは夜間寝ている間に装着することが一般的ですが、昼間に食いしばりを感じた場合に使用することもできます。
装着する際は、ガードが口の中でしっかりとフィットすることを確認してください。口の中で動かないように、歯にぴったり合ったものを選ぶことが重要です。
清掃方法
ナイトガードを使用した後は、毎回丁寧に清掃することが大切です。
食べかすや唾液が付着したままだと、細菌が繁殖しやすくなり、口内の健康に悪影響を与える可能性があります。
ナイトガードは専用のブラシで優しく洗い、水でよくすすいでから乾燥させて保管します。
定期的なチェックと調整
ナイトガードは、長期間使用していると、摩耗や変形が生じることがあります。
定期的に歯科医師に見てもらい、必要に応じて調整や新しいものに交換することが推奨されます。
特に、歯ぎしりが強くなった場合や使用感に変化を感じた場合には、早めに相談しましょう。
ナイトガードのデメリット
違和感や不快感
初めて使用する場合、ナイトガードの装着に違和感を感じることがあります。
特にハードタイプのものでは、装着時に不快感が生じることがありますが、時間とともに慣れていくことが多いです。
費用が掛かる
市販のものと比べると、歯科医師が作成したオーダーメイドのナイトガードは、費用が高額になることがあります。(それでも保険が効くので3割負担で3000円弱です。)
ただし、長期間使用することを考えると、歯や顎の健康を守るための投資ともいえます。
まとめ
ナイトガードは、歯ぎしりや食いしばりによる歯の摩耗や顎関節症を予防し、睡眠の質を向上させるための効果的な道具です。
種類や使用感に違いがあるため、歯科医師と相談の上、自分に最適なものを選ぶことが大切です。
定期的な清掃とチェックを行い、快適に使用し続けることで、健康な歯と顎を保っていきましょう。