2024年10月20日
(院長の徒然ブログ)
⚫︎歯医者に行ったら親知らず抜こうって言われちゃった!
こんにちは、院長の溝口です。
今日は抜いた方がいい親知らず、抜かなくてもいい親知らずについて説明していきますね。
皆さんは親知らずを抜いたことはありますか?
私は学生時代に先輩の歯科医師に親知らずを抜いてもらいました(横に寝転がって生えている水平埋伏歯という状態でした。)。
よりによって、定期テスト前に抜いてしまったせいで、テスト中抜いた後の痛みに苦しめられたのを良く覚えています。
ブランデンタルクリニックでも、抜いた方がいい親知らずは抜歯を勧めています。
ではどういった歯が抜かなくていい親知らずで、どういった歯が抜いた方がいい親知らずなのでしょうか。
⚫︎抜かなくてもいい親知らずとは
では、抜かなくても良い親知らずの解説をしていきますね。
①正常な位置に生えていて、かつ噛み合わせにもちゃんと参加している。
まず大事なのは、他の歯のように親知らずがちゃんとまっすぐに生えていることです。
水平埋伏歯と呼ばれるように横に寝転んでいたり、頬側や舌側に倒れていない歯であることです。また、きちんと生えていても隣の歯とちゃんとくっついて生えている…例えば一個手前の歯との間に隙間がすごく空いている歯などは良くありません。
②ちゃんと上の歯と噛み合わさっている。
これも大事な要件ですね。例えばちゃんと生えていても、対合歯(反対側の顎の歯、例えば右下の親知らずに対しては右上の親知らずです)が無い場合、歯が噛み合わさら無いのでどんどん挺出(歯が抜ける方向にどんどん伸びてくる)してくる恐れがあります。
そうなると結局抜かなくてはなりません。
また、対合歯と噛み合わせがないと、汚れが溜まりやすくなってしまうので虫歯や歯周病のリスクも高くなります。
また噛み合っていても、対合歯に斜めに噛み合ったりしている場合は、歯や顎を痛める原因となってしまいます。
③痛みや腫れがない歯であること
親知らずが生えている部分に痛みや腫れがないことが大切です。
細菌に感染していると腫れや赤み痛みが生じることがままあります。
歯茎の一部が親知らずに掛かっていたりすると、中々綺麗に磨きことは出来ません。
そうなってくると何回も腫れや痛みを繰り返し、いずれ骨が下がっていき、抜かなくてはならなくなってしまいます。
④虫歯や歯周病がないこと
親知らずの周囲の歯肉(歯茎)が健康で、歯周組織(歯を支える骨や靭帯)に異常がないことも大事な要件です。
また、小さな虫歯であれば治せば問題ないでづが、大きな虫歯や虫歯を繰り返す場合は、そもそも磨けていない…磨きことが困難なので、残さない方がいい親知らずになります。
⑤完全に骨に埋まっていて痛みも腫れもないこと
意外かもしれませんが、埋まっていたら抜くわけではありません。
完全に骨の埋まっていて、他の歯に迷惑もかけないし痛みも腫れも起きないくらい埋まっていれば、抜かずに置いておくケースはザラにあります。
以上のように、これらの条件を満たしている場合、親知らずを抜かなくても大丈夫と判断されることが多いです。
⚫︎そもそも親知らずを抜く理由は?
じゃあなんで抜いた方がいい親知らずは抜くんでしょうか?
①他の歯の歯並びを崩してしまう
顎が小さく親知らずが生えるためのスペースがない場合、他の歯を押してしまい、歯並びが悪くなるケースがあります。
②親知らずと隣の歯の歯周病や虫歯を防ぐため
これとっても大事です。親知らずは1番奥にあるためにに、磨きにくく、虫歯や歯周病になりやすいのです。
そして厄介なのは、親知らずがあるせいで隣の歯が虫歯になったり歯周病になって抜かなくてはならない状況にしないために、早めに抜いておくのです。
③腫れや痛みの発生を防ぐため
親知らずが部分的に生えていたり歯茎が中途半端に被っていると、周囲の歯茎が炎症を起こし、痛みを伴う場合もあります。
④嚢胞や腫瘍のリスクがあるため
慢性的な炎症がある場合、親知らずの周りに腫瘍や嚢胞ができることがあり、これが拡大すると骨が大きく吸収され、周囲の歯にも影響を与えることがあります。
いかがでしたか?
ご自身の親知らずが気になって、ご相談したいことがある時は、是非ご連絡ください。