2024年10月20日
院長の徒然ブログ
⚫︎まずは歯周病について簡単に…
院長の徒然ブログも開院して2週間も経ってないのにとんでもない量になって参りました。
継続というのは恐ろしいですね。
そしてそういった継続で予防しておかないといけない口腔内の病気といえば「歯周病」です。
当院に初めていらっしゃる患者さんで、時折歯の定期検診を今まで受けていらっしゃったにも関わらず、歯周病が進行しているケースがあります。
(そして歯周病の進行をお伝えするとビックリされます。)
そういった歯周病の進行を定期検診で見落とさないようにするために、今回は歯周病の定期検診についてお話し致します。
⚫︎歯周病についてざっくりと
歯周病は歯槽膿漏とも呼ばれることがあり、歯を支えている周囲の組織が破壊される病気です。
主に歯茎や骨、歯根膜繊維部に炎症が引き起こされます。
歯周病の初期段階(正確には前段階)では歯肉炎と呼ばれ、歯茎が鮮明に赤く腫れたり、軽く触れただけで出血したり、歯と歯の間の歯茎が丸くぷっくりまったりします。
これが進行すると歯周炎となり、歯を支える骨が失われることがあります。
よく間違った説明で、歯周病菌が歯の周りの組織を壊してしまう…という説明をしてしまう歯医者さんがありますが、これは嘘です。
正しくは、歯周病菌に感染して、その体内への侵入を防ぐために、我々の身体の細胞(破骨細胞)自らが骨を壊して、歯周組織が進行していきます。
⚫︎歯周病の原因
歯周病の原因は、もちろん細菌で、プラーク(歯の表面に付着する細菌の塊)を適切に歯磨きやフロスなどの補助清掃器具を使って落とさないといけません。
他にも歯周病が悪くなりやすい原因として、
①喫煙
歯周組織への血流も悪くなり局所の免疫も下がります。ヤニも付くため汚れもつきやすいです。
②遺伝
家族、家系的に歯周病に感染しやすい場合も見受けられます。他にも骨の密度なども遺伝要因が関連するため、歯周病リスクが高くなることがあります。
③噛み合わせ
一部分の歯が強く当たったりすると、刺激に対して身体は守ろうとするので、局所的な骨の吸収を起こします。
元々そこが歯周病からすごいスピードで骨が垂直に吸収されます。
④全身的な健康状態
糖尿病や心疾患などの病気と歯周病も関連しています。
これについては書き出すと長いので、また別コラムで説明していきますね。
⚫︎歯周病予防と治療
本題です。歯周病を防ぐには以下の3つです。
①歯医者で定期検診を受ける。
②毎日の歯磨きやフロスをしっかりする。
③生活習慣を改善し、健康的な食事や禁煙を行う。
本日問題なのはこの①です。
歯周病というのは、歯茎の下の汚れ…つまり患者さん本人の努力では取りきれない汚れでも進行します。
つまり、歯周病予防は患者さん自身のセルフケアと歯科医院のプロフェッショナルケア両方がないと成立しないのです。
患者さん自身がいくら頑張っていても、歯医者が見落としなどしていては意味がありません。
皆さんにお伝えしたいのは、ぜひ定期検診を受けるのであれば、必ず1年に一回は「レントゲン撮影(パノラマX線撮影、CT撮影)」を受けることをお勧めします。
歯周病はサイレントディジーズとも呼ばれ、静かに進行していくため、気づきにくいのです。
ですので、ちゃんと定期検診でレントゲンも撮ってくれる歯科医院を定期検診場所として選びましょう。
CTもある病院ならなお良いです。
骨の変化はCTでないと分からないケースが多いのです。
当院では、定期検診時のCT写真は無料で行っていますので、ぜひ定期検診ご希望の方はご相談くださいね。