2024年11月15日
歯は「硬いだけのもの」というイメージを持たれることが多いかもしれませんが、実は何層もの構造があり、それぞれ大切な役割を果たしています。今回は歯の構造と、神経がどこにあるのかについてわかりやすくご説明します。
1. エナメル質:歯の外側の硬いカバー
歯の表面を覆っている「エナメル質」は、体の中で最も硬い組織で、食べ物を噛むときの衝撃や、酸によるダメージから歯を守っています。このエナメル質が傷ついたり削れたりすると、虫歯になりやすくなるので大切にしたい部分です。
2. 象牙質:エナメル質の下にある部分
エナメル質の下には「象牙質」と呼ばれる層があります。象牙質はエナメル質より柔らかく、黄色っぽい色をしています。ここには細かな神経の枝が通っており、冷たいものや熱いものに敏感に反応するため、虫歯が進行して象牙質に達するとしみるような痛みが出てきます。
3. 歯髄(しずい):歯の中心にある神経と血管の集まり
歯の中心部には「歯髄」という組織があり、ここには神経や血管が通っています。歯髄は歯に栄養を運ぶ役割を果たし、歯が生きている感覚を保つ重要な部分です。虫歯が深く進行し、歯髄にまで達すると強い痛みを感じるようになります。この場合、神経を取り除く治療(根管治療)が必要になることがあります。
4. 歯根膜と歯槽骨:歯を支える部分
歯は「歯根膜」という繊維のクッションによって支えられ、さらにその外側には「歯槽骨」と呼ばれる骨があり、しっかりと歯を固定しています。これらが健康であることが、歯を長く支えるためにとても大切です。
歯の健康を保つために
歯の構造はとても複雑で、それぞれの層が重要な役割を担っています。普段は気にしないかもしれませんが、虫歯が進行するたびに痛みを感じるのは、歯の内側に神経があるからなのです。定期的な歯科検診で、これらの構造を守り、いつまでも健康な歯を保ちましょう。