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歯をぶつけた!歯の外傷について

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2025年4月14日

歯をぶつけた!歯の外傷について

(院長の徒然コラム)

はじめに

日常生活の中で、スポーツや事故、転倒などによって歯を外傷することは少なくありません。

歯の外傷は、痛みや見た目の問題だけでなく、歯の機能にも影響を及ぼす可能性があります。

適切な治療を受けることで、歯の健康を維持し、将来的な問題を防ぐことができます。

今回のコラムでは、歯を外傷したときの治療法や注意点について詳しく解説します。

歯の外傷で起きること

歯の外傷はでは主に以下のようなことが引き起こされます。

①歯の破折

歯が部分的に欠けたり、割れたりすることを指します。破折の程度、その部分で割れたか、割れた方向によって、治療法が異なります。

②歯の脱臼

歯が歯槽骨から完全に外れることを指します。特に前歯に多く見られます。

完全に歯があったソケットから外れて脱落した場合を完全脱臼、ソケットから外れきっていない場合を亜脱臼(不完全脱臼)と言います。

③歯の亀裂

歯というのは意外に衝撃に弱い面があります。外傷によって歯の内部に亀裂が入ることがあります。これにより、痛みや知覚過敏が生じることがあります。

更に時間が経つと歯が完全に割れたり、歯周組織が腫れを起こしたりすることもあります。

④歯周組織の損傷

歯を支える歯茎や骨が損傷することもあります。これにより、歯の安定性が損なわれることがあります。

⑤歯の内部の神経の損傷

ぶつけるなどの衝撃によって、歯の内部の神経が損傷を起こすケースがあります。

そういう場合ぶつけた直後は何も変化がないのですが、一月程後に歯の色が暗褐色に変色していくことがあります。

外傷時の初期対応

歯を外傷した場合、まずは冷静に対処することが重要です。

出血の管理

歯茎や口腔内に出血がある場合は、清潔なガーゼやティッシュで圧迫し、出血を止めるようにします。

滲む程度の出血で命に関わることはないので、落ち着いて止血してください。

痛みの緩和

痛みがある場合は、痛み止めを服用することも一つの手段ですが、自己判断での薬の使用は避け、必要に応じて歯科医院に相談してください。

歯の保存

脱臼した歯がある場合は、できるだけ早く歯科医院に持参することが重要です。

脱臼した歯は専用の保存液か、抜けた歯のソケット部に入れて来院されてください。

牛乳や生理食塩水に入れてくるというのはよく聞く対処法ですが、それ以上に前者二つは効果的です。

脱臼歯を持つ際は、根元を持ち、洗浄は避けてください。

歯科医院への受診

外傷を受けた場合は、できるだけ早く歯科医院を受診することが重要です。外傷の程度に応じて、適切な治療が行われます。

歯の外傷に対する治療

外傷を受けた歯に対する治療法は、外傷の種類や程度によって異なります。

①歯の破折

軽度の破折

エナメル質や象牙質の軽度の破折の場合、歯科医師はコンポジットレジンや型を取るなどして、材料による修復を行います。
重度の破折

神経に達するような重度の破折の場合、歯の神経を取ったり根管治療が必要になることがあります。

根管治療後、クラウンを被せることで歯の機能を回復させます。

もしさらに深刻な破折で、歯槽骨の下で割れていたり、縦に割れたりしている場合は、抜歯しなければならないケースもあります。
歯の脱臼

完全脱臼

脱臼した歯は、できるだけ早く元の位置に戻す必要があります。歯科医師が歯を再植し、固定します。再植後は、数週間から数ヶ月の間、経過観察が必要です。
不完全脱臼

部分的に脱臼した場合は、歯を元の位置に戻し、固定する治療が行われます。

やはりこの場合も固定後は、数週間から数ヶ月の間、経過観察が必要です。
歯の亀裂

軽度の亀裂

痛みがない場合は、経過観察を行うことがあります。定期的なチェックが推奨されます。
重度の亀裂

痛みや知覚過敏がある場合は、根管治療やクラウンの装着が必要になることがあります。

また亀裂が広がって歯が割れるケースもあり、その際は「歯の破折」の項目に従った治療になります。
歯周組織の損傷

歯周組織が損傷した場合、歯科医師は損傷の程度に応じて、歯周治療や外科的処置を行います。

裂傷などが大きい場合は再建や縫合なども行われるケースがあります。

また歯周組織の回復を促進するために、適切な口腔衛生指導が行われます。

治療後のケア

治療後は、以下の点に注意してケアを行うことが重要です。

口腔衛生の徹底

治療後は、口腔内を清潔に保つことが重要です。特に、治療部位を優しくブラッシングし、感染を防ぎます。

定期的に患歯をチェック

治療後は、定期的に歯科医院を受診し、経過を観察してもらうことが重要です。特に、脱臼した歯や根管治療を受けた歯は、注意深く観察する必要があります。

また、生活歯の場合は月日が経ってから色が変色してくるケースもあります。

食事制限

治療後は、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避けることが推奨されます。特に、固定している治療部位に負担をかけないように注意が必要です。

痛みや腫れの管理

治療後に痛みや腫れが生じた場合は、医師に相談し、適切な対処を行います。

外相により骨が損傷した場合などは、後から大きく腫れてくるケースがあります。

歯の外傷の予防策

歯の外傷を予防するためには、以下の対策が有効です。

①スポーツ用マウスガードの使用

スポーツ中の歯の外傷は、ケースとしてかなり多いです。

スポーツを行う際は、特に接触の多いスポーツ(ラグビー、アメリカンフットボール、バスケットボールなど)では、マウスガードを着用することが重要です。マウスガードは、歯を衝撃から守り、外傷のリスクを軽減します。

②安全な環境の確保

高齢者の外傷で意外に多いのが、つまづいての転倒です。家庭や職場での転倒や事故を防ぐために、周囲の環境を整えることが大切です。

滑りやすい床や障害物を取り除き、特に子供や高齢者がいる家庭では安全対策を徹底しましょう。

③定期的な歯科検診

虫歯や歯周病の歯をぶつけて損傷というのは良くあるケースです。

定期的に歯科医院を訪れ、口腔内の健康状態をチェックしてもらうことが重要です。虫歯や歯周病などの問題を早期に発見し、適切な治療を受けることで、歯の強度を保つことができます。

④適切な口腔衛生

毎日の歯磨きやフロスの使用を徹底し、口腔内の健康を維持することが大切です。健康な歯は外傷に対する抵抗力が高くなります。

終わりに

歯の外傷は、日常生活の中で誰にでも起こり得る問題ですが、適切な予防策を講じることでリスクを大幅に減少させることができます。

スポーツ用マウスガードの使用や安全な環境の確保、定期的な歯科検診、適切な口腔衛生、栄養バランスの取れた食事など、日常生活の中でできる対策を実践することが重要です。

歯の健康を守るために、これらの予防策を積極的に取り入れ、外傷のリスクを軽減しましょう。

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