2025年1月24日

親知らずを抜いた後、「いつまでも痛みが治まらない」「ズキズキとした強い痛みが続く」という症状に悩まされる方がいます。これは、抜歯後のトラブルの一つである「ドライソケット」が原因かもしれません。今回は、ドライソケットの原因や症状、予防法について分かりやすく解説します。
ドライソケットとは?
ドライソケットは、抜歯後に起こる合併症の一つです。通常、抜歯した穴(抜歯窩)には血が固まって血餅(けっぺい)と呼ばれるかさぶたのようなものができ、これが傷を保護し治癒を助けます。
しかし、ドライソケットでは、この血餅が何らかの理由で剥がれたり溶けてしまい、骨がむき出しの状態になります。その結果、傷口が十分に治らず、強い痛みが続くことがあります。
ドライソケットの主な症状
1. ズキズキとした強い痛み
抜歯後2~3日経過しても痛みが続いたり、逆に痛みが悪化することがあります。
2. 抜歯した部分の違和感や臭い
骨がむき出しになることで傷口に食べ物が入り込み、口臭や違和感が発生する場合があります。
3. 傷口の見た目が乾いている
通常、傷口には血餅が見えますが、ドライソケットでは血餅がなく、骨が露出して見えることがあります。
なぜドライソケットになるの?原因とは
1. 血餅が取れてしまう
抜歯後に強くうがいをしたり、吸うような動作(ストローで飲む、タバコを吸うなど)を行うと血餅が剥がれやすくなります。
2. 感染や細菌の繁殖
傷口が不潔な状態になると、細菌が繁殖し、血餅が崩れてしまうことがあります。
3. 抜歯の難易度
親知らずの抜歯が難しい場合、歯茎や骨への負担が大きくなり、ドライソケットのリスクが高まることがあります。
ドライソケットの予防法
1. 抜歯直後のケアを大切に
抜歯後24時間は傷口を保護するため、強いうがいやストローの使用を控えましょう。血餅が剥がれる原因となります。
2. 口腔内を清潔に保つ
抜歯した当日は歯磨きを控えますが、翌日以降は歯ブラシで優しく磨き、傷口に汚れがたまらないようにしましょう。
3. 禁煙を心がける
喫煙は血流を悪化させるため、治癒を遅らせるだけでなく、血餅が取れやすくなる原因になります。
4. 歯科医師の指示に従う
抜歯後の注意事項や処方された薬をしっかり守ることが、ドライソケットを防ぐ第一歩です。
ドライソケットになってしまったら?
ドライソケットが疑われる場合は、我慢せず歯科医院を受診しましょう。適切な治療を受けることで、痛みを緩和し治癒を促すことができます。
主な治療方法
• 抜歯窩の洗浄
• 消毒や鎮痛薬の塗布
• 必要に応じた痛み止めの処方

親知らずの抜歯後、痛みが長引いている場合はドライソケットが原因かもしれません。適切なケアと早めの受診が、症状の改善に重要です。
「抜歯後のケアや痛みが気になる」という方は、いつでもお気軽にご相談ください。親知らずの抜歯後も安心して過ごせるよう、全力でサポートいたします!