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口内炎はレーザー治療で早く治る?歯医者で行う処置の痛み・効果・費用と治療の流れ

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2024年10月19日

口内炎はレーザー治療で早く治る?歯医者で行う処置の痛み・効果・費用と治療の流れ

(歯科助手さんの治療見学ノート)

はじめに

口内炎は小さな傷に見えても、食事をする、飲み物を飲む、話す、歯を磨くといった日常の動作に強く影響します。

「口内炎だけで歯医者へ行ってもよいのでしょうか」

「レーザー治療をすると、すぐに治るのでしょうか」

「レーザーを当てると痛くないのでしょうか」

このような疑問を持つ方も少なくありません。

結論からいうと、適切に診断された再発性アフタ性口内炎の小アフタ型では、レーザー治療によって痛みが早く軽くなり、治癒までの期間が短くなる可能性があります。

ただし、すべての口内炎がレーザー治療の対象になるわけではありません。また、今回できている口内炎の症状を和らげる治療であり、将来の再発を完全に防ぐ治療でもありません。

レーザーを当てることよりも前に、本当に一般的なアフタ性口内炎なのかを診断することが大切です。

口内炎だけで歯医者を受診してもよいのでしょうか?

口内炎だけでも、歯科を受診して問題ありません。

口内炎ができた場所によっては、食べ物が触れるたびにしみたり、舌を動かすだけで痛んだりします。痛みのために歯磨きができず、口の中の衛生状態が悪化することもあります。

歯科では、単に「口内炎があるか」を見るのではありません。

一般的なアフタ性口内炎なのか、歯や入れ歯が当たってできた傷なのか、感染症や薬剤の影響が考えられるのか、別の口腔粘膜疾患を疑う必要があるのかを確認します。

そのうえで、塗り薬、含嗽、刺激原因の調整、レーザー治療、経過観察、専門医療機関への紹介などから適切な対応を選びます。

レーザー治療の前に何を確認するのですか?

診療室で口内炎の治療を見学していると、歯科医師が最初からレーザーを準備するわけではないことが分かります。

まず患者さんから経過を聞き、口内炎の形、大きさ、深さ、発生場所、周囲の硬さなどを確認します。

診察時には、主に次のような情報が重要になります。

  • いつ頃できたのか
  • 初めてか、何度も繰り返しているか
  • 1個だけか、複数あるか
  • 小さくなっているか、大きくなっているか
  • 歯、詰め物、被せ物、矯正装置、入れ歯などが当たっていないか
  • 発熱、皮膚症状、眼症状などを伴っていないか
  • 新しく飲み始めた薬や使用し始めた製品がないか

食事や水分を取れる状態かどうかも大切です。特に小さなお子さんや高齢の方では、口の痛みが原因で飲水量が減り、脱水につながることがあります。

歯科医師は必要に応じて、口内炎の周囲をやさしく触ります。

触ったときに硬い部分がないか、周囲の組織へ固定されていないか、容易に出血しないかといった所見も、治療方針を決める重要な手掛かりです。

一般的なアフタ性口内炎には見えない場合や、悪性病変を否定できない場合は、レーザーを当てて様子を見るのではなく、詳しい検査や口腔外科への紹介を優先します。

「口内炎」は一つの病気の名前ではありません

患者さんが「口内炎」と呼んでいる病変には、さまざまな原因があります。

よくみられるのは、中央が白色から黄白色で、その周囲を赤い縁が囲む、円形または楕円形のアフタです。

一方で、頬や舌をかんだ傷、熱い飲食物によるやけど、合わない入れ歯、尖った歯、被せ物の縁、矯正装置などが原因となる外傷性潰瘍もあります。

ウイルスや真菌による感染症、薬剤による粘膜障害、自己免疫疾患、血液疾患、栄養状態の異常などによって、口内炎に似た病変が生じることもあります。

白くて痛い傷があるというだけでは、レーザー治療の対象になるかどうかは決められません。

再発性アフタ性口内炎には3つの臨床型があります

再発性アフタ性口内炎は、臨床的に小アフタ型、大アフタ型、疱疹状潰瘍型の3つに分類されます。

小アフタ型

最も多くみられるタイプで、再発性アフタ性口内炎の約80~90%を占めるとされています。

直径はおよそ5mm程度で、1~5個ほど生じることが多く、通常は7~14日程度で瘢痕を残さず治癒します。

唇の内側、頬粘膜、舌の縁、口底など、比較的やわらかい非角化粘膜に多くみられます。

歯科で行われる口内炎のレーザー治療は、主にこの小アフタ型が対象になります。

大アフタ型

直径10mm以上になることがあり、小アフタ型よりも深く、痛みが強い傾向があります。

治癒まで1か月以上かかったり、治ったあとに瘢痕を残したりすることがあります。

大きく深い潰瘍を「いつもの口内炎」と自己判断し、レーザー治療だけで経過を見ることは適切ではありません。

疱疹状潰瘍型

直径1~2mmほどの小さな潰瘍が多数生じるタイプです。

複数の潰瘍が集まり、大きな一つの病変のように見えることもあります。

名前に「疱疹状」とついていますが、単純ヘルペス感染症と同じ病気という意味ではありません。

この分類は、患者さんが写真や鏡だけで自分の病名を決めるためのものではありません。

大きい、深い、多数ある、長期間治らないといった場合は、一般的な小アフタ型以外の病態も考えて診察します。

レーザー治療の対象になりやすい口内炎

保険診療における口腔粘膜処置としてレーザー照射の対象になるのは、基本的に悪性潰瘍性病変が否定された再発性アフタ性口内炎の小アフタ型です。

つまり、口の中に潰瘍があるだけで、すべてレーザー治療の対象になるわけではありません。

一般的な小アフタ型と診断され、接触痛が強い、食事や会話に支障がある、塗り薬を使いにくい場所にあるといった場合に、レーザー治療が選択肢になります。

歯や入れ歯が当たっている場合は原因の調整が先です

頬や舌の同じ場所に何度も口内炎ができる場合は、体質だけでなく、周囲に機械的な刺激がないかを確認します。

欠けた歯の鋭い部分、虫歯で崩れた歯、被せ物の縁、合っていない入れ歯、矯正装置などが粘膜へ接触し続けると、外傷性潰瘍ができます。

このような病変へレーザーを当てても、刺激が残っていれば再び同じ場所が傷つきます。

必要に応じて、尖った部分を滑らかにする、被せ物の形を調整する、入れ歯の当たる場所を調整する、矯正装置から粘膜を保護するといった対応を先に行います。

発熱や多数の潰瘍がある場合は治療が異なります

口の中に潰瘍があるからといって、すべてが再発性アフタ性口内炎とは限りません。

高熱とともに広い範囲へ潰瘍ができている場合、歯ぐき全体が強く赤く腫れて出血しやすい場合、口の周囲や手足に発疹がある場合などは、ウイルス感染症を含む別の病態を考えます。

眼の充血や痛み、皮膚の水疱、外陰部の潰瘍、関節痛、消化器症状などを伴う場合には、歯科だけでなく医科との連携が必要になることもあります。

口腔内だけを見て「口内炎ですね」と判断するのではなく、口の外の症状や全身状態も一緒に確認することが大切です。

口内炎のレーザー治療は「焼き切る治療」ではありません

レーザー治療と聞くと、口内炎を強い光で焼き取る治療を想像する方もいるかもしれません。

しかし、一般的なアフタ性口内炎に対するレーザー治療は、口内炎を切り取ったり、深く焼き切ったりする手術ではありません。

歯科用レーザーには、CO₂レーザー、Er:YAGレーザー、Nd:YAGレーザー、半導体レーザーなどがあり、それぞれ光が吸収される深さや組織への作用が異なります。

さらに、同じレーザーでも、照射出力、時間、距離、モードによって作用が変わります。

口内炎治療では、組織を切開・蒸散する強い照射ではなく、患部表面付近へ適切な条件で照射し、痛みの軽減と治癒の補助を目指します。

そのため、「レーザーで口内炎を焼く」という説明だけでは、治療の実際を正確に表しているとはいえません。

レーザー治療はどのように進むのでしょうか?

診察してレーザー治療の対象か判断します

口内炎ができた時期、痛み、繰り返し、全身症状、服用薬などを確認します。

病変の大きさや場所を記録し、小アフタ型と考えてよいか、ほかの病態を疑う必要がないかを判断します。

レーザーに対応した保護眼鏡を装着します

レーザー光から目を守るため、患者さん、歯科医師、歯科助手は、使用するレーザーの波長に対応した保護眼鏡を装着します。

顔に布をかけるだけではなく、専用の保護眼鏡を使用することが重要です。

機器を点検し、照射条件を設定します

使用前には、レーザーが正常に作動するかを確認する試験照射を行います。

そのうえで、レーザーの種類、病変の大きさや場所に合わせて、照射出力、照射時間、照射モードなどを設定します。

強く当てるほど効果が高くなるわけではありません。周囲の粘膜へ過度な熱影響を与えない条件を選ぶことが大切です。

患部へレーザーを照射します

レーザーの種類や設定に応じて、先端を患部から少し離し、同じ場所へ長時間当て続けないように動かしながら照射します。

口内炎の大きさにもよりますが、照射そのものは比較的短時間で終わることが一般的です。

照射後の状態を確認します

治療後に、接触したときの痛みがどの程度変化したか、過度な熱の影響がないかを確認します。

必要に応じて、食事や歯磨きの注意点、再診の目安を説明します。

レーザー治療は痛いのでしょうか?

小アフタ型へのレーザー照射は、麻酔を使わずに行うことが多い処置です。

治療中の感じ方には個人差がありますが、温かさ、軽いピリピリ感、わずかな刺激を感じることがあります。

すでに口内炎が強く痛んでいる場合は、レーザーそのものよりも、頬や舌を動かしたときや、周囲の粘膜へ器具が触れたときに痛みを感じることもあります。

絶対に無痛とは言い切れませんが、組織を切り取る手術とは異なり、患者さんの感覚を確認しながら短時間で行える治療です。

痛みや熱さを強く感じる場合は、我慢せずに伝えてください。

レーザー治療で最も期待できるのは痛みの軽減です

口内炎のレーザー治療について、現在最も期待されているのは、痛みを早く軽減する効果です。

2024年に公表されたシステマティックレビューでは、14件の臨床試験、合計664人が検討されました。

痛みを評価した13件すべてで疼痛の軽減が報告され、4件では治癒期間の短縮が示されています。CO₂レーザーを扱った2研究の統合では、プラセボと比較して治癒までの期間が平均3.72日短かったという結果でした。

さらに2025年のシステマティックレビュー・メタ解析では、21件のランダム化比較試験、810人を対象として、照射直後から3日目までの疼痛軽減と治癒期間の短縮が確認されました。

一方で、潰瘍の大きさや、食事・会話などの機能回復については、一貫した効果が確認されていません。

また、研究ごとに使用したレーザーの種類、照射出力、照射時間、照射回数が大きく異なっています。研究方法にもばらつきがあるため、すべての患者さんに同じ効果が得られるとは限りません。

「必ずその場で痛みが消える」

「治癒期間が必ず半分になる」

「1回照射すれば必ず治る」

という治療ではありません。

患者さんには、次のように考えていただくと分かりやすいでしょう。

レーザーは口内炎を一瞬で消す治療ではなく、つらい痛みを早く軽くし、自然な治癒を助ける治療です。

レーザー治療を受ければ再発しなくなりますか?

再発性アフタ性口内炎は、その名前のとおり、治ったあとに再び生じることがあります。

レーザー治療によって、現在ある口内炎の痛みを軽減し、治癒を助けることは期待できます。

しかし、口内炎ができやすい体質、局所的な刺激、服用薬、口腔乾燥、栄養状態、全身疾患などを根本的に変える治療ではありません。

レーザー治療を受けたあとに、別の場所へ新しい口内炎ができることもあります。

何度も繰り返す場合には、毎回レーザーを当てるだけでなく、できる場所、頻度、全身症状、服用薬、口腔乾燥、食生活なども確認します。

繰り返す口内炎はビタミン不足だけが原因ではありません

口内炎ができると、「ビタミン不足でしょうか」と質問されることがあります。

鉄、ビタミンB12、葉酸、亜鉛などの不足が、口腔粘膜の異常やアフタ様潰瘍に関係する場合はあります。

しかし、すべての口内炎がビタミン不足によって起こるわけではありません。サプリメントを飲めば、すべての口内炎が治るわけでもありません。

頻繁に繰り返す、複数の潰瘍が次々にできる、大きく深い潰瘍ができる、舌の発赤や口角炎を伴う、体重減少や消化器症状があるといった場合は、診察結果に応じて血液検査や医科への相談を検討します。

赤く平らな舌、貧血、ビタミン不足、口腔カンジダ症などについては、赤く、平滑で、痛い舌をどう診るか?萎縮性舌炎から口腔癌まででも詳しく解説しています。

薬や口腔ケア用品が関係することもあります

薬を飲み始めたあとに、口腔粘膜へびらんや潰瘍が生じることがあります。

薬剤による反応では、口の中だけに症状が出る場合もあれば、皮膚、眼、外陰部など複数の場所へ症状が広がる場合もあります。

新しく飲み始めた薬だけでなく、市販薬やサプリメントも含めて確認することが大切です。

ただし、処方薬を自己判断で中止してはいけません。薬との関係が気になる場合は、処方した医師や歯科医師へ相談してください。

まれではありますが、歯磨き粉、洗口液、チューインガムなどに含まれる成分が、粘膜への刺激や接触性の炎症に関係することもあります。

症状が始まる前に新しく使い始めたものがあれば、診察時に伝えてください。

レーザー治療にも安全管理が必要です

レーザー治療は比較的低侵襲な処置ですが、強く当てればよいわけではありません。

同じ場所へ長時間照射すると、粘膜や周囲組織に熱による損傷が起こる可能性があります。

そのため、照射出力、照射時間、照射距離、照射モードを適切に設定し、一点へ当て続けないことが重要です。

治療中は患者さんの温熱感や痛みを確認し、患部が過度に乾燥していないか、強い色調変化が起きていないかを観察します。

患者さんだけでなく、歯科医師や歯科助手も保護眼鏡を使用します。

レーザー機器が新しいというだけで、治療の質が決まるわけではありません。

病変を正しく診断し、機器の特性を理解して、適切な照射条件を選ぶことが大切です。

レーザー治療後の食事や歯磨き

レーザー照射後も、口内炎の傷がその場で消えるわけではありません。

痛みが軽くなっても、粘膜が完全に治ったわけではないため、しばらくは患部を刺激しないようにします。

治療後は、次の点を意識してください。

  • 辛いもの、酸っぱいもの、熱すぎるもの、硬く尖った食べ物を避ける
  • 口内炎の部分へ歯ブラシを強く当てない
  • 口内炎がない場所まで歯磨きを休まない
  • 口が乾く場合は水分補給や口腔保湿を行う
  • 歯、被せ物、入れ歯などが当たる場合は相談する
  • 痛みが軽くなっても病変が治るまで経過を確認する

口内炎があるからといって、口の中全体の歯磨きを休む必要はありません。

患部を避けながら、磨ける場所はやさしく清掃します。歯ブラシが大きくて傷へ当たる場合は、ヘッドの小さな歯ブラシや、やわらかめの毛を使用すると磨きやすくなります。

口腔乾燥が続く方は、Sjögren病(シェーグレン病)の口腔ケア――朝・食前・就寝前に分けるドライマウス対策も参考にしてください。

1回のレーザー治療で治りますか?

小アフタ型では、1回の照射後に接触痛が軽くなることがあります。

一方で、口内炎そのものは、その後も数日かけて治癒していきます。

必要に応じて追加照射を検討することもありますが、痛みが変わらない、潰瘍が大きくなる、むしろ悪化している場合に、同じ病変へ漫然とレーザーを繰り返すべきではありません。

一般的な小アフタ型であれば、通常は1~2週間ほどで治癒傾向が現れます。

経過が一般的なアフタと合わない場合は、最初の診断とは別の病態を考え直す必要があります。

2週間以上治らない口内炎は再評価が必要です

一般的な小アフタ型は、多くの場合1~2週間で治癒します。

レーザー照射後も治癒傾向がない、むしろ大きくなる、周囲が硬い、出血しやすい、しびれを伴うといった場合は、同じ病変へ漫然と照射を繰り返さず、診断を見直します。

これらの症状があるからといって、必ず悪性疾患というわけではありません。

しかし、「口内炎だから」と長期間放置することはできません。

2週間以上残る口内炎、白い病変、赤い病変、しこりについては、口内炎・白い病変・しこりが2週間以上治らないとき|歯医者への予約目安と受付で伝えてほしいことで詳しく説明しています。

口内炎のレーザー治療は保険適用になりますか?

再発性アフタ性口内炎の小アフタ型に対するレーザー照射は、一定の施設基準を満たし、届け出を行っている保険医療機関で、保険診療の対象になる場合があります。

令和8年度の歯科診療報酬では、レーザー照射による「口腔粘膜処置」は30点です。

1点10円で計算するため、処置部分は300円となり、3割負担の患者さんでは計算上90円相当です。

ただし、実際の窓口負担が90円だけになるわけではありません。

初診料または再診料、診察、検査、投薬などを行った場合は、それぞれの費用が別途かかります。

また、すべての口内炎、すべてのレーザー機器、すべての歯科医院で一律に保険適用となるわけではありません。

保険適用となる機器を使用し、施設基準を届け出た保険医療機関で、対象となる病変にレーザー照射を行った場合に算定されます。

2回目以降の口腔粘膜処置は、前回の算定日から1か月以上経過したあとに処置を行った場合に限られ、月1回までです。

よくある質問

口内炎だけで歯医者を予約してもよいですか?

問題ありません。

予約時には、「口内炎が痛い」「いつ頃からある」「食事がしにくい」「何度も繰り返している」などと伝えてください。

強い発熱、皮膚症状、眼症状、呼吸や飲み込みの異常がある場合は、歯科だけでなく医科や救急医療への相談が必要になることがあります。

レーザーを当てれば、その場で口内炎が消えますか?

口内炎そのものが、その場で消えるわけではありません。

治療直後から接触痛が軽減することはありますが、粘膜はその後も数日かけて治癒します。

レーザー治療後はすぐに食事できますか?

小アフタ型へのレーザー照射は無麻酔で行うことが多いため、通常は麻酔によるしびれが残りません。

ただし、照射後も潰瘍が消えたわけではなく、辛いもの、酸っぱいもの、熱いもの、硬いものはしみることがあります。

食事を再開する時期については、処置後の状態を確認した歯科医師の説明に従ってください。

塗り薬とレーザーはどちらがよいですか?

どちらか一方が常に優れているわけではありません。

病変の状態、痛みの程度、できた場所、患者さんの希望などに応じて選びます。

ステロイド軟膏、貼付剤、含嗽、口腔ケアなどとレーザー治療を組み合わせることもあります。

口内炎ができるたびにレーザーを受けてもよいですか?

まず、その都度同じ病態なのかを確認することが大切です。

何度も繰り返す場合は、レーザーによる対症療法だけでなく、局所刺激、服用薬、口腔乾燥、栄養状態、全身疾患なども確認します。

痛くなければ、2週間以上治らなくても様子を見てよいですか?

痛みの有無だけでは判断できません。

口腔粘膜の病変には、痛みが弱いものや、ほとんど痛まないものもあります。

2週間ほど経過しても治らない場合は、痛みがなくても一度歯科や口腔外科で確認することをおすすめします。

口内炎のレーザー治療は、診断してから選ぶ治療です

口内炎のレーザー治療には、つらい接触痛を早く軽減し、治癒を助ける効果が期待できます。

特に、食事や会話のたびに痛む小アフタ型では、患者さんの負担を軽くする選択肢の一つになります。

ただし、レーザーは、口の中にある白い病変へ何でも当てる治療ではありません。

一般的なアフタなのか。

歯や入れ歯が当たっているのか。

感染症や薬剤反応ではないか。

全身疾患との関係はないか。

悪性病変を疑う所見はないか。

それらを確認してから、レーザー、塗り薬、原因除去、経過観察、専門医療機関への紹介などを選びます。

レーザーを当てることが診療の始まりではありません。

病変を正しく診断することが、口内炎治療の始まりです。

口内炎が痛くて食事や歯磨きがつらいとき、何度も繰り返すとき、2週間以上治らないときは、我慢を続けず歯科へ相談してください。

参考文献・資料

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  5. 池田稔,丹羽秀夫.口腔病変の診断と治療.日本耳鼻咽喉科学会会報.2012;115:612-617.
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