2026年7月21日

(歯科衛生士さんのある日の日誌)

はじめに
「最近、冷たい水を飲むと、歯の根元がキーンとしみます」
「鏡で見ると、以前より歯が長くなったような気がするんです」
「毎日きちんと磨いているのに、磨き方が悪かったのでしょうか」
メインテナンスのとき、このような相談を受けることがあります。
歯磨きをあまりしていない人だけでなく、口の中をきれいに保とうとして、毎日とても丁寧に磨いている人から相談されることも少なくありません。
歯を守るために続けてきた歯磨きが、かえって歯ぐきへ負担をかけていたのではないか。そう思うと、不安になるのも無理はありません。
ただし、歯ぐきが下がる「歯肉退縮」は、歯磨きだけで起こるものではありません。
もともとの歯ぐきや骨の厚み、歯の位置、歯周病による炎症、矯正治療前後の歯の位置、口の乾燥、酸性飲食物、歯の根元の摩耗など、複数の条件が関係します。
強い歯磨きが関係していることはありますが、診察をせずに「磨きすぎが原因です」と決めつけることはできません。
今回は、歯肉退縮と知覚過敏を防ぐために、歯科衛生士がどこを確認し、歯ブラシの力や硬さ、動かし方をどのように調整しているのかをお話しします。
※患者さんとのやり取りは、個人が特定されないよう内容を再構成しています。

冷たい水がしみて、歯が長くなった気がする
この日の患者さんは、右下の犬歯から小臼歯付近に、冷たい水がしみると話されました。
冷たいものが触れた瞬間に鋭い痛みが起こりますが、刺激がなくなると比較的早く治まります。何もしていないときにズキズキすることはなく、噛んだときの痛みもありません。
鏡で確認すると、その部分だけ歯が少し長く見えます。
「歯そのものが伸びたのでしょうか」
そう質問されることがありますが、成人の歯が突然長く伸びるわけではありません。
歯肉の縁が根の方向へ移動し、それまで歯ぐきに隠れていた歯根面が見えることで、歯が長くなったように感じるのです。この状態を歯肉退縮と呼びます。
ただし、歯が長く見えることと、冷たいものがしみることが、必ず同じ原因で起こっているとは限りません。
歯肉退縮があっても、全くしみない歯があります。反対に、歯肉退縮が目立たなくても、歯の根元の摩耗、酸による歯質の変化、ホワイトニング、虫歯、歯のひび、詰め物の不具合などによってしみることがあります。
そのため歯科衛生士は、患者さんから症状を聞いた段階で「磨きすぎによる知覚過敏」とは決めません。
どのような刺激で、どの歯が、どのくらい強く痛むのか。刺激がなくなってから痛みが何秒くらい残るのか。何もしていないときや夜間にも痛むのか。噛んだときの痛みはないか。
まずは、症状の特徴を一つずつ整理します。
「磨きすぎですね」だけでは説明できません
歯肉退縮は、何か一つの原因だけで起こるとは限りません。
歯周組織に関する研究では、歯肉退縮が起こりやすい背景を、もともと存在する解剖学的な条件と、その後に加わる悪化因子に分けて考えています。
もともとの条件には、歯肉や頬側の骨が薄い、付着歯肉が少ない、口腔前庭が浅い、小帯の付着位置が高い、歯が歯列の外側へ位置しているといったものがあります。
そこへ、プラークによる炎症、歯周病、不適切なブラッシング、強い物理的刺激などが重なると、歯肉退縮が生じやすくなります。
つまり、同じ歯ブラシを使い、同じ程度の力で磨いているつもりでも、すべての人、すべての歯に同じ変化が起こるわけではありません。歯肉退縮は、解剖学的な条件と複数の悪化因子が重なって生じる多因子性の変化です。
未治療の頬側歯肉退縮を長期的に調べた系統的レビューでは、良好な口腔衛生を保っていても、歯肉退縮が時間とともに増加する可能性が示されています。関連資料では、平均約9年間の観察で、評価対象となった歯肉退縮部位の78.1%に進行が認められたと紹介されています。
ただし、すべての歯肉退縮が同じ速度で進行するという意味ではありません。歯肉の厚み、歯の位置、炎症、セルフケア、喫煙、全身状態などにより経過は異なります。小さな歯肉退縮を見つけたからといって、直ちに手術が必要になるわけでもありません。まず悪化因子を見直し、写真や測定値を使って進行しているのか、安定しているのかを確認します。
患者さんへは、次のようにお伝えしました。
「丁寧に磨いてきたことが悪かったわけではありません。ただ、一生懸命磨こうとするほど、同じ場所に強い力が集中することがあります。歯ぐきの状態と磨き方を一緒に確認してみましょう」
必要なのは、歯磨きをやめることではありません。
現在の歯ぐきや歯根面に合わせて、負担の少ない方法へ調整することです。

歯肉退縮とは、どのような状態でしょうか
歯肉退縮とは、歯肉の縁が、歯冠と歯根の境界であるセメント–エナメル境よりも根の方向へ移動し、歯根面が口の中へ露出した状態です。
患者さん自身が気づきやすい変化には、次のようなものがあります。
歯が以前より長く見える、歯と歯の間が広く見える、歯の根元が黄色っぽく見える、冷たいものがしみる、歯ブラシが触れると痛い、歯と歯ぐきの境目に段差を感じるといった変化です。
歯根面は、歯冠部のように厚いエナメル質で覆われていません。
歯肉退縮が起こると、セメント質や象牙質を含む歯根面が口腔内へ現れます。これにより知覚過敏が起こりやすくなるだけでなく、根面う蝕への注意も必要になります。

同じ磨き方でも、歯ぐきが下がりやすい場所があります
患者さんからは、
「全部の歯を同じように磨いているのに、なぜ一本だけ下がったのですか」
と聞かれることがあります。
同じ口の中でも、歯肉や頬側骨の厚み、歯の位置は均一ではありません。
犬歯や小臼歯は、歯列の外側へ張り出していることがあります。下の前歯も、歯肉や頬側骨が薄い、歯が外側へ傾いている、歯並びが重なっているなどの条件があると、歯肉退縮が目立ちやすくなります。
歯ブラシを左右へ大きく動かす習慣があると、歯列の中で最も外側へ張り出している歯へ毛先の力が集中することもあります。
利き手によって、特定の場所へ力が偏る場合もあります。ただし、「右利きだから必ず左側が下がる」といった決まりがあるわけではありません。
実際に歯肉退縮がある場所と、患者さんが普段どのように歯ブラシを動かしているかを照らし合わせて考えます。

矯正治療を受けたことがある場合も確認します
歯肉退縮がある患者さんには、矯正治療歴についてもお聞きします。
ただし、矯正治療を受けたというだけで、歯肉退縮の原因を矯正治療に決めることはできません。
矯正力だけで、アタッチメントロスを伴う歯肉退縮が起こるとは証明されていません。一方、歯肉の薄いフェノタイプ、歯が移動した後の位置、プラークによる炎症、ブラッシング外傷などが重なると、歯肉退縮のリスクが高まる可能性があります。
特に下の前歯を頬側へ移動した場合などは、治療前後の歯の位置、歯肉の厚み、プラークや出血の有無を合わせて確認します。矯正治療の有無だけではなく、現在の歯周組織が安定しているかが大切です。
普段使っている歯ブラシを見せてもらいました
歯肉退縮や磨きすぎが疑われるとき、可能であれば普段使っている歯ブラシを持ってきていただくことがあります。
使用中の歯ブラシには、患者さんの磨き方の癖が表れることがあります。
毛先が全体に大きく開いている場合は、強く押しつけている可能性があります。
片側だけ毛束がつぶれている場合は、歯ブラシが傾いた状態で、同じ方向へ力をかけているのかもしれません。
交換して間もないのに毛先が広がっている場合も、ブラッシング圧を見直すきっかけになります。
ただし、毛先が開いていないから、必ず適正な力で磨けているとは限りません。毛の硬さや歯ブラシの構造によっては、見た目に変化が少なくても、特定の場所へ刺激が集中していることがあります。
この日の患者さんには、院内の歯ブラシを使って、普段どおりに磨いていただきました。
歯ブラシを握る手にはかなり力が入っています。歯と歯ぐきの境目へ毛先を置いた後、犬歯から小臼歯までを一度に大きく横へ動かしていました。
気になる部分を何度も確認するように磨くため、同じ場所を長く往復しています。
本人は、
「力を入れているつもりはありませんでした」
と驚かれていました。
歯磨きの力は、自分では気づきにくいものです。
毎日の動作として習慣化しているため、鏡を見ずに磨いていると、どこへ、どのくらいの力をかけているかが分からなくなります。

「磨きすぎ」は、回数だけでは決まりません
「一日何回以上磨くと、磨きすぎになりますか」
これもよくある質問です。
しかし、磨きすぎを回数だけで判断することはできません。
一日三回磨いていても、一回ごとに適切な力で、口全体を均等に磨けていれば、直ちに磨きすぎとはいえません。
反対に、一日一回であっても、一つの歯を強い力で長時間こすり続ければ、その場所へ大きな負担が加わります。
歯や歯ぐきへの負担は、歯ブラシを押し当てる力、毛の硬さ、一度に動かす幅、同じ場所を往復する回数、一か所へかける時間、歯磨剤の性質、歯肉の厚み、歯根面が酸の影響を受けていないかといった条件の組み合わせで変わります。
「全体で何分磨いているか」だけを見るのではなく、気になる一本を何十回も横へこすっていないかを確認することが重要です。
患者さんへブラッシング圧を説明するときも、必ずしも「何グラム」と一つの数値へ当てはめる必要はありません。
毛先が大きく開かない、柄が強くしならない、歯ぐきが痛くならない、電動歯ブラシの圧センサーが頻繁に作動しないといった、本人が毎日確認できる目安の方が実用的なこともあります。
やわらかめの歯ブラシなら、強く磨いても大丈夫でしょうか
歯肉退縮や知覚過敏がある人では、やわらかめの歯ブラシが適していることがあります。
しかし、やわらかい毛であれば、どれだけ強く押しつけても安全というわけではありません。
やわらかい毛も、強く押せば毛束がつぶれます。毛先ではなく、曲がった毛の側面が歯や歯ぐきへ当たり、広い範囲をこすることがあります。
また、やわらかい歯ブラシへ替えたことで、
「磨けている感じがしない」
と感じ、以前より長い時間こすり続けてしまう人もいます。
歯ブラシの硬さだけを替えても、力や動かし方が変わらなければ、問題が十分に改善しないことがあります。
反対に、毛が硬いほどよく汚れが落ちると考え、硬めの歯ブラシを強く押しつけるのも注意が必要です。
歯ブラシは、毛の硬さだけで選ぶのではありません。
歯肉の状態、歯根面の露出、プラークの残り方、手の動かしやすさ、歯列、知覚過敏の有無などを見て選びます。
「やわらかめに替えること」だけではなく、「毛先をどこへ置き、どのくらい動かすか」まで一緒に見直すことが大切です。
歯ぐきを傷めにくい磨き方へ変えてみます
この日の患者さんには、まず歯ブラシを歯面へ置くところから練習していただきました。
いきなり大きく動かさず、鏡を見ながら、毛先がどこへ触れているかを確認します。
歯と歯ぐきの境目へ毛先を届かせますが、歯肉へ強く刺し込む必要はありません。
毛先が大きく開かない程度の力で置き、小さな幅で動かします。一度に何本もの歯を磨くのではなく、一本から二本程度を意識して少しずつ移動します。
気になる犬歯だけを何度もこすらないよう、磨く順番も決めました。
右上の外側から始める、奥歯まで進んだら内側へ回るなど、一定の順番を作ると、同じ場所への集中と磨き忘れの両方を減らせます。
歯肉退縮がある人に対して、全員へ同じ角度を指示するわけではありません。
歯並び、歯肉の形、歯根面の露出、歯間部の状態によって、毛先を当てる方向は変わります。
「45度だから正しい」と角度だけを覚えるのではなく、落としたいプラークの場所へ毛先が届き、歯肉を傷つけないことが大切です。

歯と歯の間は、歯ブラシだけで強くこすらない
歯と歯の間に汚れが残っていると、歯ブラシを横から強く押し込んで落とそうとする人がいます。
しかし、歯ブラシの毛先だけでは、歯間部の細かい形へ十分に届かないことがあります。
その場所は、デンタルフロスや歯間ブラシを組み合わせた方が、歯ぐきへの負担を抑えながら清掃できる場合があります。
歯間ブラシは、大きすぎるものを無理に入れると、歯肉を傷つけます。反対に、小さすぎるものでは、十分に歯面へ触れないことがあります。
一つのサイズですべての場所を磨くのではなく、歯間の大きさに合わせて使い分けることもあります。
【歯間ブラシのサイズが合っていないと何が起こる?小さすぎる・大きすぎるサインと適正サイズの確認】
電動歯ブラシは、歯ぐきを下げるのでしょうか
電動歯ブラシを使っている患者さんから、
「電動は力が強そうなので、歯ぐきが下がりませんか」
と聞かれることがあります。
電動歯ブラシを使っているという事実だけで、歯肉退縮が起こるとはいえません。
歯肉退縮を持つ人を対象に、特定の回転振動式電動歯ブラシと手用歯ブラシを比較した36か月の無作為化比較試験では、電動歯ブラシによって歯肉退縮がより悪化するという結果ではありませんでした。
ただし、これは特定の製品を用い、ブラッシング指導や定期的な評価が行われた条件での研究です。すべての電動歯ブラシや、すべての使い方が同じ結果になるとは限りません。また、研究には企業による技術的支援が含まれています。
注意したいのは、電動で毛先が動いている上から、手でも大きく横へこする使い方です。
強く押しつけたまま同じ場所へ長く当てることや、毛先が開いた替えブラシを使い続けることも避けます。
圧センサーが付いている場合には、力加減の目安として利用できます。
電動歯ブラシの種類によって動かし方は異なりますが、多くの場合は歯面へ順番に置きながら、ゆっくり移動させます。
手用と電動のどちらが絶対に優れているかではなく、その人が力を調整しやすく、必要な場所へ毛先を届かせられる方を選びます。

歯肉退縮と、歯の根元のくぼみは同じではありません
歯と歯ぐきの境目に変化があると、すべて「歯ぐきが下がって、歯が削れた」と思われがちです。
しかし、歯肉退縮、非う蝕性歯頸部歯質欠損、根面う蝕は、それぞれ異なる状態です。
歯肉退縮は、歯肉の縁が根の方向へ移動し、歯根面が露出した状態です。
非う蝕性歯頸部歯質欠損は、虫歯ではない理由で、歯と歯ぐきの境目付近の歯質が失われた状態です。英語の頭文字からNCCLと呼ばれます。
根面う蝕は、露出した歯根面に発生する虫歯です。
見た目が似ていることがありますが、変化している組織も、原因も、対応も異なります。

活動性の根面う蝕では、プラークが付着し、表面が粗く、軟らかい、あるいはなめし皮のような感触を示すことがあります。非活動性の病変では、濃い色であっても、表面が比較的滑らかで硬いことがあります。
ただし、色だけで虫歯や活動性を判断することはできません。患者さんが鏡で見て自己診断するものでもありません。
歯科医院では、表面を乾燥させて観察し、歯質を傷つけないよう慎重に硬さや表面性状を確認します。必要に応じてレントゲンなども組み合わせます。
2026年の日本歯科保存学会の根面う蝕診療ガイドラインでは、露出した根面はエナメル質より耐酸性が低く、プラークが停滞しやすいこと、根面う蝕は大きな穴が目立たないまま、側方や深部へ進む場合があることが示されています。初期の活動性根面う蝕では、歯質をすぐ削るのではなく、プラークコントロールやフッ化物を利用し、非活動性化を目指す管理が選択肢になります。
歯の根元のV字状のくぼみを、噛み合わせだけのせいにはできません
歯の根元がV字状や皿状にくぼんでいる場合、歯磨きによる摩耗、酸による歯質の軟化、歯の位置、長期間にわたる力学的な要素などが関係する可能性があります。
以前は、歯ぎしりや食いしばりによって歯がわずかにたわみ、歯の根元へ応力が集中して欠損が生じるという「アブフラクション」の考え方が、広く説明に使われることがありました。
現在も、噛み合わせの力が歯質へ全く影響しないと断定できるわけではありません。
しかし、V字状だから歯ぎしりが原因、犬歯や小臼歯にあるから噛み合わせが原因、と形だけで決められるほど、臨床的な根拠は確立していません。
顕微鏡的に楔状欠損部を観察した国内研究でも、欠損の辺縁には摩耗を示す所見が認められた一方、アブフラクション仮説を直接支持する所見は確認されませんでした。ただし、長期間の咬合力が歯質に及ぼす影響まで完全に否定するものではありません。
歯周病と咬合力に関する国際的なレビューでも、過大な咬合力が単独で歯肉退縮やNCCLを起こすと断定できる十分なヒトでの根拠はないと整理されています。
そのため、歯科衛生士は歯の根元の形だけを見るのではなく、酸性飲料の摂り方、胃酸逆流、ブラッシングの方向と力、歯ぎしりや食いしばり、以前の写真からの変化などを確認します。
また、NCCLがあるという理由だけで、直ちに歯を削る咬合調整を行うものではありません。
痛み、歯の動揺、咬合状態、修復物の異常、病変の進行などを含め、調整が本当に必要かを個別に判断します。
【顎がだるい・噛みにくい・力が入らないのは噛み合わせのせい?歯科医が解説する筋肉疲労とナイトガード】
歯ぐきが下がると、なぜ冷たいものがしみるのでしょうか
歯肉退縮によって歯根面が露出すると、冷たい水や歯ブラシがしみることがあります。
これは、歯の神経そのものが口の中へむき出しになったという意味ではありません。
露出した象牙質には、象牙細管と呼ばれる非常に細い管が多数あります。
冷水、冷気、歯ブラシ、甘味、酸味などの刺激が加わると、象牙細管内の液体が動きます。その動きが歯の内側へ伝わり、瞬間的な鋭い痛みとして感じられると考えられています。
これが、象牙質知覚過敏を説明する代表的な「動水力学説」です。
知覚過敏を起こしている象牙質では、症状のない象牙質よりも、開いている象牙細管の数が多く、直径も大きい傾向が報告されています。ただし、知覚過敏の仕組みは動水力学説だけですべて説明し切れるわけではなく、象牙芽細胞や感覚受容に関する研究も続いています。

歯ぐきが下がっていても、必ずしみるとは限りません
歯根面が見えているのに、冷たいものが全くしみない人もいます。
反対に、歯肉退縮がわずかでも、強い知覚過敏を訴える人がいます。
症状の違いには、象牙細管がどの程度開いているか、歯面がどのような状態か、酸性飲食物への接触、唾液、最近受けた歯周治療やホワイトニングなどが関係します。
象牙細管の入口が自然に閉鎖されたり、歯面に沈着物が形成されたりすると、根面が露出していてもしみにくくなることがあります。
しかし、しみなくなったことと、歯根面が健康になったことは同じではありません。
知覚過敏がなくても、プラークが残れば根面う蝕が進むことがあります。
特に加齢などにより歯髄の反応が弱くなっている場合には、虫歯が進んでも痛みが目立たないことがあります。
「しみないから大丈夫」と自己判断するのではなく、露出した根面そのものを定期的に確認することが大切です。
「知覚過敏だと思います」だけでは判断できません
冷たいものがしみると、多くの人が知覚過敏を思い浮かべます。
市販の知覚過敏用歯磨剤を使い、しばらく様子を見ることもあるでしょう。
しかし、しみる症状は知覚過敏だけで起こるものではありません。
虫歯、歯のひび、詰め物や被せ物の隙間、歯髄炎、歯の根の先の炎症、歯周病、ホワイトニング後の一時的な症状などでも、冷たいものや歯ブラシに痛みを感じることがあります。
象牙質知覚過敏は、露出した象牙質に冷気、冷水、接触、浸透圧や化学的な刺激が加わったときに起こる、短く鋭い痛みであり、ほかの歯科疾患では説明できないことを確認して診断します。
知覚過敏らしい症状では、特定の刺激で短く鋭い痛みが起こり、刺激を除くと比較的早く治まることが多くなります。
一方、次のような症状がある場合は、知覚過敏だと思い込まず、早めに診察を受けてください。

【歯がズキズキ痛むのに予約が取れない|応急処置と早めの受診が必要な症状】
しみる場所を避けて磨くと、別の問題が起こります
知覚過敏がある患者さんは、痛い場所を無意識に避けて磨くようになります。
歯ブラシが触れると痛いため、歯と歯ぐきの境目へ毛先を近づけなくなります。
すると、その場所にプラークが残ります。
プラークが残れば、歯肉に炎症が起こり、出血しやすくなります。歯周病のある人では、病状が悪化する可能性があります。
さらに、露出した歯根面は、歯冠部のエナメル質よりも酸に弱く、虫歯になりやすい場所です。
2026年の根面う蝕診療ガイドラインでも、露出根面はプラークが停滞しやすく、清掃しにくいこと、患者さんが病変に気づいたときには、すでに深部や側方へ進んでいる場合があることが示されています。
知覚過敏があるからといって、その歯を磨かなくすることは勧められません。
必要なのは、痛い場所を無理に強くこすることでも、完全に避けることでもありません。
刺激を少なくしながら、プラークを落とせる方法へ変えることです。
【歯磨きで血が出るとき、磨かない方がいい?歯科衛生士が確認する歯ぐきの炎症と磨き方】
口の乾燥や服用している薬も確認します
歯肉退縮と根面露出がある場合には、口の乾燥も確認します。
唾液には、口の中の酸を薄めたり、低下したpHを戻したり、歯面へカルシウムやリン酸を供給したりする働きがあります。
口が乾燥すると、プラークや食べ物が歯根面へ残りやすくなります。知覚過敏だけでなく、根面う蝕への注意も必要になります。
患者さんには、日中や夜間に口が渇くか、水を頻繁に飲むか、口呼吸がないか、最近薬が変わっていないかなどをお聞きします。
薬の中には、唾液の量へ影響するものがあります。
ただし、口が乾くからといって、自己判断で薬を中止してはいけません。処方した医師や歯科医師と相談しながら、保湿、飲水、セルフケア、フッ化物利用などを調整します。
知覚過敏用歯磨剤は、どのように選ぶのでしょうか
知覚過敏用歯磨剤には、複数の作用を持つ成分があります。
大きく分けると、歯の神経が刺激へ反応しにくくなる方向に働くものと、象牙細管の入口を狭くしたり、ふさいだりする方向に働くものがあります。
硝酸カリウムは、神経の反応を起こしにくくする目的で使われる代表的な成分です。
乳酸アルミニウムなどは、象牙細管を狭くする方向に働きます。
フッ化物は虫歯予防だけでなく、再石灰化や歯面の変化を通じて、象牙細管の閉鎖を助ける目的でも利用されます。
ただし、知覚過敏用歯磨剤は、一度使えばその場で完全に治る薬ではありません。
特定の知覚過敏用歯磨剤を用いた25人規模の二重盲検試験では、両群で痛みが徐々に低下し、追加の細管封鎖成分を含む群では、2週間後には群間差がなかったものの、4週間後により大きな改善が認められました。
ただし、少人数かつ特定製剤による4週間の研究であり、製品開発企業に所属する研究者も参加しています。すべての知覚過敏用歯磨剤が同じ経過や効果を示すという意味ではありません。
数日使用して変化がないからと、次々に製品を替えるのではなく、表示された方法で一定期間継続し、症状の変化を確認します。
痛みが強い、日ごとに悪化する、一定期間使っても改善しない場合には、知覚過敏以外の原因がないか診察を受けましょう。
歯ぐきが下がっている場合、歯磨剤を使わない方がよいのでしょうか
研磨剤が心配だからと、歯磨剤を全く使わない方がよいとは限りません。
歯根面が露出している人は、知覚過敏だけでなく、根面う蝕の予防も必要です。
成人では、日本の市販製品を踏まえると、1,400~1,500ppmF程度のフッ化物配合歯磨剤が選択肢になります。
4歯科学会の合同提言では、6歳以上の成人・高齢者について、歯ブラシ全体に相当する1.5~2cm程度を使用し、就寝前を含めて1日2回磨くことが示されています。歯磨き後は歯磨剤を軽く吐き出し、すすぐ場合も少量の水で1回程度にすることで、フッ化物を口の中へ残しやすくなります。
ただし、知覚過敏、根面う蝕、口腔乾燥、歯周病などの状態により、適した歯磨剤や追加のフッ化物利用は異なります。
高濃度の製品を自己判断で個人輸入したり、複数のフッ化物製品を無計画に組み合わせたりするのではなく、歯科医院で確認してください。

ホワイトニング歯磨剤は、歯の根元を削るのでしょうか
「ホワイトニング」と表示された歯磨剤も、製品によって成分や作用は異なります。
歯の表面の着色を落とすことを主な目的とするものもあれば、着色の付着を抑える成分を含むものもあります。
すべてのホワイトニング歯磨剤が、歯を強く削るとはいえません。
一方、歯肉退縮、NCCL、酸蝕などがある人では、着色除去だけを優先して製品を選ぶと、歯根面への負担が増える可能性があります。
歯を白く見せたい場合も、まず着色なのか、歯そのものの色なのか、露出した象牙質が黄色く見えているのかを確認します。
歯肉退縮によって黄色い歯根面が見えている場合、強く磨いて白くしようとしても、歯根面そのものの色はエナメル質とは異なります。
そこを何度もこすり続けると、歯肉や歯質への負担を増やすことがあります。
【ホワイトニング前にクリーニングを勧めるのはなぜ?着色・歯石・歯ぐき・知覚過敏を確認する理由】
酸っぱいものを口にした後は、すぐ磨いてはいけませんか
歯の根元の摩耗や酸蝕が疑われる場合は、食生活も確認します。
炭酸飲料、スポーツ飲料、果汁、酢を多く含む飲食物などを、口の中に長く含んだり、一日に何度も少しずつ摂ったりすると、歯が酸に接触する時間と回数が増えます。
胃食道逆流や繰り返す嘔吐によって、胃酸が歯へ触れることもあります。
酸の影響を受けた歯質へ、強いブラッシングが加わると、歯質の摩耗が進みやすくなる可能性があります。
以前は、
「酸っぱいものを食べたら、必ず30分待って磨きましょう」
と一律に説明されることがありました。
しかし、2024年のスコーピングレビューでは、フッ化物配合歯磨剤を使用する条件において、酸性刺激の直後に磨くことが酸蝕性歯面損耗を必ず増やすという一貫した結果は示されませんでした。
一方で、含まれた研究の多くは口腔内で条件を管理した試験であり、長期的な臨床研究は十分ではありません。そのため、すべての人に「すぐ磨いてよい」「必ず待つべき」と一律には決めず、虫歯と酸蝕のリスクに応じて個別に判断します。
時間だけを気にするよりも、まず酸性飲料を一日中だらだら飲まない、口の中で飲み物を転がさない、就寝前に頻繁に摂らないといった習慣を見直すことが重要です。
歯周治療の後に歯がしみることもあります
歯石除去や歯周病治療の後に、
「治療前より冷たいものがしみるようになった」
と感じることがあります。
これは、必ずしも治療によって健康な歯が削られたという意味ではありません。
歯周病によって歯肉が腫れていた場合、治療によって炎症が落ち着き、歯肉が引き締まることで、それまで腫れた歯肉に隠れていた歯根面が見えることがあります。
歯石が歯根面を覆っていた場合も、歯石が除去された後に、もともと露出していた象牙質が刺激を受けやすくなることがあります。
一時的な知覚過敏であれば、ブラッシング方法の調整、知覚過敏用歯磨剤、歯科医院での薬剤塗布などで経過を確認します。
ただし、強い痛みが続く、刺激がなくなっても痛みが長く残る、何もしていないときにも痛む場合は、知覚過敏以外の原因も含めて再評価します。
下がった歯ぐきは、磨き方を直せば元に戻りますか
ブラッシングによる外傷や炎症を減らすことで、腫れや赤みが改善し、歯肉縁の見え方がわずかに変化することはあります。
しかし、すでに失われた歯肉が、歯ブラシの力を弱くするだけで必ず元の位置へ戻るわけではありません。
セルフケアを修正する目的は、これ以上の退縮を防ぎ、炎症を抑え、知覚過敏を軽減し、根面う蝕を予防し、清掃しやすい状態を保つことです。
一定期間観察しても歯肉退縮が進行する場合、付着歯肉が少なく清掃時に痛む場合、炎症を繰り返す場合、根面露出による知覚過敏や審美的な問題が大きい場合には、根面被覆を含む歯周形成外科を検討することがあります。
ただし、すべての歯肉退縮が手術の対象になるわけではありません。
歯肉退縮の形、歯と歯の間の組織、歯の位置、骨の状態、歯肉の厚み、プラークコントロール、喫煙などによって、どこまで根面を覆えるかは異なります。
手術をすれば必ず完全に元通りになる、とも限りません。
利点、限界、術後のセルフケアとメインテナンスまで理解したうえで選択します。
歯科医院では、どのような処置ができますか
知覚過敏や歯肉退縮への対応は、原因と症状に応じて段階的に考えます。
最初に行うのは、原因や悪化因子の確認です。
磨き方、歯ブラシ、歯磨剤、プラーク、酸性飲食物、口腔乾燥、歯周病、矯正治療歴、ホワイトニング、修復物などを評価します。
そのうえで必要に応じて、フッ化物や知覚過敏抑制剤の塗布、象牙細管を封鎖するコーティング、歯頸部欠損への接着性材料による修復、歯周病や根面う蝕への治療、口腔乾燥への対応、適応がある場合の根面被覆などを検討します。
歯の根元がしみるからといって、すぐに削って詰めるとは限りません。
実質的な欠損が小さく、進行していない場合には、ブラッシングの修正や薬剤塗布で経過を確認できることがあります。
一方、欠損が大きい、進行している、歯ブラシが触れるたびに強く痛む、歯質が薄くなっている、清掃しにくい場合には、修復処置が適することがあります。
詰めるかどうかも、くぼみの深さだけで一律に決めるのではなく、症状、進行性、残っている歯質、清掃性、修復物を安定して接着できるかなどを総合して判断します。
一度のブラッシング指導で終わらず、変化を確認します
歯肉退縮や知覚過敏は、一度の指導だけで結果を判断できません。
この日の患者さんには、歯ブラシの力と動かし方を調整し、知覚過敏用歯磨剤を継続して使っていただくことにしました。
次回は、冷たいものがしみる強さ、歯ブラシが触れたときの痛み、刺激を除いてから痛みが続く時間、歯肉の位置、歯の根元の欠損、プラークと出血、歯根面の色や硬さを確認します。
初診時やメインテナンス時に許可を得て撮影した口腔内写真があれば、同じ角度の写真を比較します。
肉眼ではわずかな変化に見えても、写真を並べると、歯肉の位置や歯頸部欠損の変化が分かることがあります。
必要に応じて、歯肉退縮量の測定やデジタルデータも参考にします。
「以前よりしみなくなった」という感覚だけではなく、歯肉と歯根面が安定しているかを確認することが大切です。

【歯周病の治療が終わった後も通うのはなぜ?歯周治療後のメインテナンスと定期検診の違い】
歯ぐきを守るために必要なのは、磨くのをやめることではありません
歯肉退縮や知覚過敏があると、
「これ以上下がらないように、あまり磨かない方がよいのでは」
と不安になるかもしれません。
しかし、歯ぐきを守るために必要なのは、歯磨きをやめることではありません。
必要な場所へ毛先を届かせながら、強すぎる力、大きすぎる横磨き、同じ場所への集中を減らすことです。
一生懸命磨いてきたこと自体が悪いわけではありません。
現在の歯ぐきや歯根面に合う方法へ、少し調整することが大切です。
歯が長くなった気がする、根元がしみる、歯ブラシが触れると痛むという場合は、自己判断で磨くのをやめず、歯科医院で相談してください。
歯肉退縮、知覚過敏、歯の根元の摩耗、根面う蝕は、見た目や症状が似ていても対応が異なります。
歯科衛生士と一緒に、普段の歯ブラシの力、硬さ、動かし方を確認し、歯ぐきを守りながら必要な汚れを落とせる方法を探していきましょう。

磨きすぎによる歯肉退縮と知覚過敏についてよくある質問
Q1.歯を強く磨くと、本当に歯ぐきは下がりますか?
強い横磨き、同じ場所を長時間こする習慣、硬い毛などは、歯肉への負担となり、歯肉退縮と関連する可能性があります。
ただし、歯肉退縮は歯磨きだけで起こるものではありません。歯肉や骨の厚み、歯の位置、歯周病なども確認する必要があります。
Q2.歯ブラシは、やわらかめに替えた方がよいですか?
歯肉退縮や知覚過敏がある人では、やわらかめが適することがあります。
ただし、やわらかい毛でも、強く押しつければ負担になります。毛の硬さだけでなく、当てる位置、力、動かす幅を一緒に見直しましょう。
Q3.どのくらいの力で磨けばよいですか?毛先が開かなければ大丈夫ですか?
すべての人に共通する一つの数値だけで決めることはできません。
毛先が大きく開かず、歯ぐきが痛まず、必要な歯面へ毛先が届く程度が目安です。ただし、毛先が開いていなくても、特定の一本へ力が集中している場合があります。実際の動かし方まで確認することが大切です。
Q4.一日三回、長い時間磨くと磨きすぎになりますか?
回数や全体の時間だけでは判断できません。
一日三回でも、適切な力で均等に磨けていれば問題にならないことがあります。反対に、一日一回でも、一か所を強く長時間こすれば負担になります。
Q5.電動歯ブラシは歯ぐきを下げますか?
電動歯ブラシを使うこと自体が、直ちに歯肉退縮の原因になるわけではありません。
強く押しつける、同じ場所へ長く当てる、電動で動いている上から手でも大きくこするといった使い方は見直しましょう。
Q6.一部分だけ歯ぐきが下がるのは、なぜですか?
歯肉や頬側骨の厚み、歯の位置、歯ブラシが当たりやすい場所などが、歯ごとに異なるためです。
特定の歯だけ歯列の外側へ張り出していると、横磨きの力が集中することもあります。
Q7.下がった歯ぐきは自然に元へ戻りますか?
炎症が落ち着くことで、歯肉の見え方が変化することはあります。
しかし、すでに失われた歯肉が必ず自然に元通りになるわけではありません。まず進行を防ぎ、知覚過敏や根面う蝕を予防します。必要性が高い場合には、根面被覆などを検討します。
Q8.しみる歯は、磨かない方がよいですか?
避け続けることは勧められません。
プラークが残ると、歯肉炎、歯周病、根面う蝕につながる可能性があります。毛先の硬さや力を調整し、痛みの少ない方法で清掃します。
Q9.歯ぐきが下がっている場合、歯磨剤を使わない方がよいですか?
歯磨剤を全てやめることは、通常勧められません。
露出した歯根面には、知覚過敏だけでなく根面う蝕のリスクがあります。フッ化物濃度、知覚過敏抑制成分、研磨性を確認し、歯根面の状態に合う製品を選びます。
Q10.知覚過敏用歯磨剤は、どのくらいで効きますか?直接塗ってもよいですか?
早い段階で変化を感じる人もいますが、数週間継続することで症状が軽減する製品もあります。
製品によっては、しみる部分への塗布方法が案内されていますが、強くこすり込む必要はありません。製品の表示や歯科医院の説明に従ってください。
Q11.ホワイトニング歯磨剤は、歯の根元を削りますか?
すべてのホワイトニング歯磨剤が同じではありません。
歯磨剤の成分だけでなく、ブラッシング圧、使用時間、酸蝕の有無によって影響は変わります。歯根面が露出している場合は、製品選択を歯科衛生士と確認すると安心です。
Q12.酸っぱいものを食べた後は、必ず30分待って磨くべきですか?
すべての人へ一律に30分待つよう決めることはできません。
まず、酸性飲食物のだらだら摂取や、口の中へ長く含む習慣を減らすことが大切です。歯磨きのタイミングは、虫歯と酸蝕のリスクに応じて案内します。
Q13.知覚過敏と虫歯は、自分で見分けられますか?
症状だけで確実に見分けることはできません。
知覚過敏は刺激による短く鋭い痛みが多い傾向がありますが、虫歯や歯のひびでも似た症状が出ます。視診、冷刺激、レントゲンなどで確認します。
Q14.歯周病の治療後にしみるのは、治療の失敗ですか?
歯周病治療によって炎症が落ち着き、歯根面が露出すると、一時的にしみることがあります。必ずしも治療の失敗ではありません。
ただし、痛みが強い、長く残る、何もしていなくても痛む場合は、再診が必要です。
Q15.歯ぎしりがあると、歯の根元が削れたり、歯ぐきが下がったりしますか?
歯ぎしりや食いしばりの有無は確認しますが、それだけで歯肉退縮やNCCLの原因とは断定できません。
歯磨き、酸性飲食物、歯肉の厚み、歯の位置、病変の経過などを合わせて評価します。
Q16.歯の根元のくぼみは、すべて詰めたり、噛み合わせを調整したりするべきですか?
すべてを修復したり、咬合調整したりするわけではありません。
欠損の深さ、進行性、知覚過敏、残っている歯質、清掃性、咬合状態などを確認し、ブラッシング指導と経過観察で対応するか、修復処置などを行うかを判断します。
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