2026年6月22日

(受付さんの備忘録)

はじめに
歯科医院で「紹介状をお出しします」と聞くと、「そんなに悪い状態なのかな」「もうこの医院では診てもらえないのかな」と不安になる方もいらっしゃいます。けれど、紹介状は患者さんを手放すためのものではありません。症状や全身状態に応じて、大学病院・市民病院・地域の歯科医院が役割分担し、安全に治療をつなぐための大切な書類です。
ブランデンタルクリニックでも、必要に応じて広島市民病院や広島大学病院などの高次医療機関と連携しながら診療を行うことがあります。また反対に、病院で専門的な診断や処置を受けたあと、地域での継続治療やメインテナンスのために当院へご紹介いただくこともあります。
今回は、受付さんの備忘録として、歯科治療で紹介状が必要になることがある場面と、病院との連携についてお話しします。

紹介状は「治療を安全につなぐための書類」です
紹介状は、正式には「診療情報提供書」と呼ばれることがあります。患者さんの症状、これまでの治療経過、検査結果、服用中のお薬、持病、歯科医師が確認してほしい内容などを、次に受診する医療機関へ伝えるための書類です。
患者さんご自身が口頭で説明しようとしても、「いつから腫れたのか」「どの薬を飲んでいるのか」「どの検査を受けたのか」を正確に伝えるのは意外と難しいものです。紹介状があることで、受診先の医師や歯科医師が状況を把握しやすくなり、検査や治療の重複を減らせる場合もあります。
紹介状は、「ここでは診られないから終わり」という意味ではありません。必要な情報を次の医療機関へ引き継ぎ、患者さんにとってより安全な治療につなげるためのものです。
【ブランデンタルクリニックの連携病院・アクセスについてはこちら】
歯科医院から大学病院・市民病院へ紹介することがあるケース
歯科治療の多くは地域の歯科医院で対応できますが、症状や全身状態によっては、大学病院や市民病院などの高次医療機関で診てもらった方がよい場合があります。
たとえば、親知らずの位置が深い場合、神経や上顎洞に近い場合、腫れや感染が強い場合、口の中のできものや粘膜の異常を詳しく調べた方がよい場合などです。また、外傷、顎の骨に関わる病変、全身疾患や服薬の影響で抜歯や外科処置に慎重な判断が必要な場合にも、病院と連携することがあります。
大切なのは、「大きい病院へ紹介されたから重症」と決めつけないことです。病院には、専門的な検査機器、入院や点滴管理、複数科との連携など、一般の歯科医院とは違う役割があります。安全性を考えた結果として、病院での確認や処置をおすすめすることがあります。

親知らずの痛みや腫れについては、こちらの記事でも基本的な考え方をまとめています。
【親知らずは必ず抜いたほうがいいの?:/】
全身疾患やお薬の確認が必要な理由については、こちらも参考になります。
【歯医者にお薬手帳は必要?持病・服薬を伝える理由】
病院から歯科医院へ紹介されることもあります
紹介状というと、歯科医院から大学病院や市民病院へ送られるイメージが強いかもしれません。しかし、実際の医療連携は一方通行ではありません。
病院で専門的な診断、画像検査、外科処置、全身管理を受けたあと、地域の歯科医院でむし歯治療、歯周病治療、かぶせ物、入れ歯、定期検診、メインテナンスを続けることもあります。病院でしかできないことと、地域の歯科医院で継続的に支えることは、役割が少し違います。
ブランデンタルクリニックでも、必要な場合には病院へご紹介することがありますし、反対に病院側から患者さんをご紹介いただくこともあります。紹介状は「行きっぱなし」の書類ではなく、患者さんの治療を途切れさせないための橋渡しでもあります。

紹介状を出すかどうかは、診察後に歯科医師が判断します
受付にお電話をいただいたときに、「この症状は紹介状が必要ですか?」と聞かれることがあります。不安なお気持ちはとても自然ですが、紹介状が必要かどうかは、電話だけで判断することが難しい場合があります。
実際には、お口の中の状態、レントゲンや検査結果、痛みや腫れの程度、持病、服用中のお薬、これまでの治療経過などを確認したうえで、歯科医師が判断します。
受付でできることは、予約のご案内、来院時に持ってきていただきたいものの確認、症状の聞き取り、急ぎの場合の相談方法のご案内などです。一方で、診断や治療方針、紹介状が必要かどうかの最終判断は、診察室で歯科医師が行います。

急な痛みや腫れで電話予約をするときに何を伝えればよいか迷う方は、こちらもご覧ください。
【内部リンク④:歯が痛い時の電話予約で受付に伝えてほしいこと:https://blanc-dental.jp/column/calling/】
紹介状を持って受診するときに準備しておきたいもの
紹介状を持って病院や別の医療機関を受診するときは、紹介状だけでなく、保険証またはマイナンバーカード、お薬手帳、検査資料、予約票なども一緒に確認しておくと安心です。
特に、血液をサラサラにするお薬、骨粗しょう症のお薬、糖尿病や心臓病に関するお薬、アレルギー歴などは、歯科治療や外科処置と関係することがあります。薬の名前を覚えていなくても、お薬手帳や薬の袋、スマートフォンで撮った写真があるだけで確認しやすくなります。
紹介状が封筒に入っている場合は、受診先にそのままお渡しください。開封が必要かどうか迷う場合は、受付で確認していただければ大丈夫です。
初めて来院されるときの流れや持ち物については、こちらも参考にしてください。
【初診の方へ】

紹介されたあと、元の歯科医院に戻ってもいいの?
紹介状を受け取った患者さんから、「病院に行ったら、もう元の歯科医院には戻れないのですか?」と聞かれることがあります。
多くの場合、戻れなくなるわけではありません。病院で必要な検査や処置を受けたあと、紹介元の歯科医院や地域の歯科医院で、その後の治療やメインテナンスを続けることがあります。
たとえば、病院で親知らずの難しい抜歯を行い、その後のむし歯治療や歯周病管理はかかりつけの歯科医院で行うことがあります。口の中のできものを病院で詳しく調べたあと、普段のクリーニングや定期検診は地域の歯科医院で続けることもあります。
紹介状は、患者さんとの関係が終わる合図ではありません。必要な医療機関と情報を共有しながら、その時々で適した場所へつなぐためのものです。
ブランデンタルクリニックでは、必要に応じて病院と連携しながら診療します
ブランデンタルクリニックでは、広島市中区立町の地域の歯科医院として、むし歯治療、歯周病治療、予防歯科、口腔外科、小児歯科、矯正歯科など、幅広いお口の相談に対応しています。
そのうえで、すべてを一つの医院だけで抱え込むのではなく、必要な場合には大学病院・市民病院などの高次医療機関と連携しながら診療を進めます。反対に、病院での専門的な診断や処置を終えた患者さんが、地域で継続的な治療やメインテナンスを受けるために当院へ来院されることもあります。
「紹介状」と聞くと不安になるかもしれませんが、それは患者さんの治療を安全につなぐための大切な仕組みです。気になる症状がある方、他院や病院で説明を受けて迷っている方、どこに相談すればよいか分からない方は、まずは現在の状態を確認することから始めましょう。
院内設備や全身疾患への対応については、医院案内ページでもご確認いただけます。
【ブランデンタルクリニックの医院案内はこちら】

よくある質問
Q. 歯医者で紹介状を書かれるのは、重症ということですか?
必ずしも重症という意味ではありません。より詳しい検査が必要な場合、専門的な処置が必要な場合、全身状態を含めて慎重に判断した方がよい場合などに、大学病院や市民病院をご紹介することがあります。
Q. 紹介状だけを書いてもらうことはできますか?
基本的には、診察や検査を行い、歯科医師が必要性を判断したうえで作成します。症状やこれまでの経過を確認せずに、電話だけで紹介状の必要性を判断することは難しい場合があります。
Q. 大学病院や市民病院へ紹介されたら、もう元の歯科医院には通えませんか?
通えなくなるわけではありません。病院で必要な診断や処置を受けたあと、地域の歯科医院で継続治療やメインテナンスを行うこともあります。
Q. 病院からブランデンタルクリニックへ紹介されることもありますか?
あります。病院で専門的な診断や処置を受けたあと、地域でのむし歯治療、歯周病管理、かぶせ物、入れ歯、定期検診、メインテナンスなどを行うためにご紹介いただくことがあります。
Q. 紹介状を持って受診するときは何を持って行けばいいですか?
紹介状、保険証またはマイナンバーカード、お薬手帳、予約票、検査資料などを持参すると安心です。受診先によって必要なものが異なることもあるため、予約時や受付で確認しましょう。
まとめ
紹介状は、「もう診てもらえない」という意味の書類ではありません。患者さんの症状や全身状態に合わせて、歯科医院、大学病院、市民病院などが役割分担をし、安全に治療をつなぐためのものです。
歯科医院から病院へご紹介することもあれば、病院での専門的な診断や処置のあと、地域の歯科医院へ紹介されることもあります。大切なのは、一つの場所だけで無理に完結させることではなく、必要な医療機関と情報を共有しながら、患者さんにとってよい形で治療を続けることです。
ブランデンタルクリニックでは、必要に応じて大学病院・市民病院などと連携しながら診療を行っています。紹介状について不安なことがある方も、まずは受付や診察時にご相談ください。
