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口腔乾燥注意報!唾液の働きとドライマウス・虫歯・口臭を防ぐセルフケア

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2024年10月13日

口腔乾燥注意報!唾液の働きとドライマウス・虫歯・口臭を防ぐセルフケア

(歯科衛生士さんのある日の日誌)

口腔乾燥注意報:お口の乾きは唾液の働きが弱るサインです

「口が乾く」
「朝起きると口の中がネバネバする」
「口臭が気になる」
「舌がヒリヒリする」
「食べ物が飲み込みにくい」
「最近、虫歯が増えた気がする」

このような症状があるとき、ただの水分不足だけではなく、唾液の働きが弱くなっている可能性があります。

唾液は、口の中を濡らしているだけの水分ではありません。歯を酸から守る、食べかすを洗い流す、細菌が増えすぎないように助ける、話す・噛む・飲み込む動きをなめらかにするなど、たくさんの働きをしています。

そのため、唾液が少なくなったり、口の中が乾きやすくなったりすると、虫歯、歯ぐきの炎症、口臭、舌や粘膜の痛み、飲み込みにくさにつながることがあります。

歯科衛生士として患者さんのお口を見ていると、「歯磨きは頑張っているのに虫歯ができやすい」「舌が乾いて白く見える」「マウスピースや入れ歯が擦れて痛い」といった背景に、口腔乾燥が関係していることがあります。

口の乾きは、年齢のせいだけで片づけるものではありません。毎日の生活、服薬、口呼吸、睡眠中の乾燥、全身疾患など、いくつかの要因が重なって起こることがあります。

唾液は虫歯から歯を守る天然の防御システムです

食事や間食をすると、口の中の細菌は糖を利用して酸を作ります。酸によって歯の表面からカルシウムやリンが溶け出す状態を、脱灰といいます。

脱灰が何度も繰り返され、唾液による修復が追いつかなくなると、初期虫歯から穴のあいた虫歯へ進んでいきます。

ここで大切なのが、唾液の働きです。

唾液には、酸を薄める働きがあります。酸性に傾いた口の中を中性に戻そうとする働きもあります。さらに、唾液に含まれるカルシウムやリン酸は、溶け出した歯の成分を戻す再石灰化に関わります。

つまり唾液は、歯を守るための天然の防御システムです。

ただし、唾液だけですべての虫歯を防げるわけではありません。フッ化物配合歯磨剤を使い、歯の表面にフッ化物が残る環境を作ることで、再石灰化を助け、酸に負けにくい歯を目指します。

歯磨きのあとに何度も強くうがいをすると、歯磨き剤の有効成分が流れやすくなります。軽くすすぐ程度にして、フッ化物を口の中に残すことも虫歯予防では大切です。

【キシリトールと虫歯予防についてはこちら】

唾液には6つの大切な働きがあります

唾液の働きは、一つではありません。

まず、自浄作用があります。食べかすや細菌を洗い流し、口の中を清潔に保つ助けをします。唾液が少なくなると、歯の表面や舌の上に汚れが残りやすくなります。

次に、緩衝作用があります。食事や間食で酸性に傾いた口の中を、元の状態に戻そうとする働きです。これが弱くなると、歯が酸にさらされる時間が長くなります。

再石灰化作用も重要です。初期の脱灰が起きた歯に、カルシウムやリン酸などの成分が戻ることで、歯の表面を修復する方向に働きます。

抗菌作用もあります。唾液には、細菌やカビが増えすぎないように助ける成分が含まれています。唾液が少ないと、舌苔や口腔カンジダなどの粘膜トラブルが起こりやすくなることがあります。

潤滑作用もあります。唾液があることで、舌や頬、唇、のどの動きがなめらかになり、話す、噛む、飲み込むという動きがしやすくなります。

さらに、消化や味覚にも関わります。唾液が食べ物と混ざることで飲み込みやすくなり、味を感じる準備にもなります。

唾液が少ないと、虫歯・口臭・粘膜の痛みにつながることがあります

唾液が少なくなると、歯の表面に汚れや酸が残りやすくなります。

特に注意したいのは、歯ぐきが下がって根元が見えている部分です。歯の根の表面は、歯の頭の部分に比べて酸に弱く、虫歯になりやすい場所です。口が乾きやすい方では、根面う蝕と呼ばれる根元の虫歯に注意が必要です。

また、唾液の自浄作用が弱くなると、舌の上に舌苔がたまりやすくなります。歯と歯ぐきの境目にも細菌が残りやすくなり、口臭の原因になることがあります。

粘膜の痛みも起こることがあります。舌がヒリヒリする、頬の内側が擦れる、入れ歯が痛い、マウスピースが当たる、辛いものや歯磨き剤がしみる、といった症状です。

口の中が乾いていると、食べ物をまとめにくくなり、飲み込みにくさを感じる方もいます。味がわかりにくいと感じることもあります。

口腔乾燥は「口が乾いて不快」というだけでなく、虫歯、口臭、粘膜、食事、会話にまで関わる症状です。

【根面う蝕マネジメントについて詳しくはこちら】

口が乾く原因は、水分不足だけではありません

口が乾くと、まず水分不足を思い浮かべる方が多いと思います。

もちろん、汗をかいたあと、発熱時、下痢や嘔吐のあと、水分摂取が少ないときには、口が乾きやすくなります。

しかし、口腔乾燥の原因はそれだけではありません。

口呼吸やいびきがあると、口の中の水分が蒸発しやすくなります。鼻づまりがある方、寝ている間に口が開きやすい方は、朝の乾燥感やネバつきが強く出ることがあります。

薬の影響も大きな要因です。降圧薬、利尿薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、抗不安薬、向精神薬、抗コリン作用のある薬などでは、口が乾きやすくなることがあります。薬の種類が増えるほど、口腔乾燥を感じやすくなる場合もあります。

ストレスも関係します。緊張すると口が乾く経験がある方は多いと思います。ストレスが続くと、唾液の量だけでなく、唾液の質がネバついたように感じられることがあります。

全身疾患が関係する場合もあります。糖尿病、貧血、腎疾患、シェーグレン病、頭頸部の放射線治療後などでは、口腔乾燥が問題になることがあります。

そのため、口の乾きが続く場合は、水を飲めばよいと考えるだけでなく、乾く時間帯、服薬、鼻づまり、口呼吸、全身状態を合わせて確認することが大切です。

寝ている間に乾く人は、口呼吸・いびき・朝のネバつきも確認します

寝ている間は、日中よりも唾液の分泌が少なくなります。

そこに口呼吸、いびき、鼻づまり、飲酒、歯ぎしり、くいしばり、薬の影響などが重なると、朝起きたときに口の中が乾く、ネバネバする、口臭が強い、舌が白っぽい、といった症状が出やすくなります。

朝だけ乾く方は、日中の唾液量が大きく減っていないこともあります。唾液の量そのものだけでなく、寝ている間に口が開いていないか、鼻で呼吸しにくくないか、マウスピースやナイトガードの清潔管理ができているかも確認したいところです。

夜間の乾燥がある方は、寝る前の甘い飲み物や飴、アルコールにも注意が必要です。口が乾くからといって砂糖入りの飴をなめ続けると、虫歯リスクが上がります。

寝ている間の乾燥は、生活習慣と関係することもあれば、鼻や睡眠、服薬が関係することもあります。歯科だけで完結しない場合もあるため、症状が強い方は医科との連携が必要になることもあります。

【寝ている間に口が乾く理由と口呼吸・いびきについてはこちら】

【朝のネバネバと唾液・プラークの関係はこちら】

唾液を守るセルフケアは、毎日の小さな習慣から始まります

口の乾きが気になるときは、まず毎日の習慣を見直します。

水分はこまめにとりましょう。一度にたくさん飲むより、日中に少しずつ飲む方が口の中の乾燥対策としては続けやすいです。

よく噛むことも大切です。噛む刺激は唾液分泌のきっかけになります。やわらかいものばかりではなく、無理のない範囲で噛む回数が増える食事を意識しましょう。

砂糖入りの飴をだらだらなめる習慣は避けたいところです。口が乾くと飴をなめたくなる方は多いですが、砂糖が長く口に残ると虫歯リスクが上がります。使うなら、砂糖不使用のタブレットやシュガーレスガムを選ぶ方がよい場合があります。

フッ化物配合歯磨剤を使うことも大切です。口が乾きやすい方は、歯が酸にさらされやすくなるため、フッ化物を毎日のケアに取り入れましょう。歯と歯の間の虫歯を防ぐために、フロスや歯間ブラシも必要です。

アルコール入りの洗口液や刺激の強いミントで、粘膜がヒリヒリする方もいます。乾燥が強いときは、刺激の少ないものを選び、保湿ジェルや保湿スプレーについて歯科医院で相談してもよいでしょう。

キシリトールガムは歯磨きの代わりではありません

口の乾きが気になる方に、キシリトールガムが役立つことがあります。

ガムを噛むことで唾液が出やすくなります。キシリトールは虫歯菌が酸を作りにくい甘味料なので、砂糖入りのガムや飴の代わりとして使いやすい面があります。

ただし、キシリトールガムは歯磨きの代わりではありません。

歯の表面についたプラークを落とすには歯ブラシが必要です。歯と歯の間には、フロスや歯間ブラシが必要です。キシリトールガムは、あくまで唾液を出すきっかけや砂糖の置き換えとして考えます。

また、「キシリトール入り」と書かれていても、砂糖が入っている製品もあります。虫歯予防を考えるなら、砂糖不使用やシュガーレスかどうかを確認しましょう。

顎が痛い方、顎関節症状がある方、食いしばりが強い方は、長時間噛みすぎないようにしてください。犬がいる家庭では、キシリトール製品を犬の届かない場所に保管することも大切です。

【キシリトールは虫歯菌を疲れさせる?虫歯予防の仕組み・安全な使い方はこちら】

マウスピースやナイトガードを使っている方は、清潔管理も大切です

口が乾きやすい方がマウスピースやナイトガードを使う場合、装置の清潔管理も大切です。

乾燥している口の中では、粘膜が擦れやすくなることがあります。装置が汚れていると、におい、ぬめり、粘膜の刺激につながることもあります。

ナイトガードは、毎日水洗いし、必要に応じて専用の洗浄剤を使います。熱いお湯は変形の原因になるため避けてください。ケースの中も湿気や汚れがたまりやすいので、装置だけでなくケースも清潔に保ちましょう。

口が乾く方は、装置が当たる場所、舌や頬の痛み、においの変化も確認したいポイントです。乾燥が強い場合は、保湿剤の使い方や装置の調整が必要になることもあります。

【ナイトガードの洗い方と清潔な保管方法はこちら】

歯科医院では、乾きの原因と虫歯リスクを一緒に確認します

歯科医院で口の乾きを相談するときは、唾液の量だけでなく、お口全体の状態を確認します。

舌の乾き、舌苔、粘膜の赤み、ヒリヒリ感、口角の荒れ、入れ歯やマウスピースの当たり、歯ぐきの炎症、虫歯の場所、詰め物や被せ物の境目、根元の虫歯の有無を見ます。

服薬内容も大切です。高血圧、アレルギー、精神疾患、不眠、利尿薬などの薬を飲んでいる場合、口の乾きと関係していることがあります。ただし、薬は自己判断で中止してはいけません。必要があれば、処方している医師と相談しながら対応を考えます。

シェーグレン病などが疑われる場合は、眼の乾き、全身症状、血液検査、専門的な検査が必要になることがあります。歯科で気づいた口腔乾燥から、医科との連携が必要になる場合もあります。

口腔乾燥は、歯科だけで完結することもあれば、全身状態と一緒に考えた方がよいこともあります。大切なのは、乾いている原因を一つに決めつけないことです。

【シェーグレン病と口腔乾燥症について詳しくはこちら】

広島市中区立町で口の乾き・口臭・虫歯予防を相談したい方へ

口の乾きは、よくある症状です。
しかし、よくあるからといって放置してよいとは限りません。

口が乾く時間帯、朝のネバつき、口臭、虫歯の増加、舌の痛み、飲み込みにくさ、マウスピースのにおい、入れ歯の痛みなどがある場合は、歯科で確認できることがあります。

ブランデンタルクリニックでは、定期検診や予防歯科の中で、虫歯や歯周病だけでなく、唾液、舌、粘膜、歯磨きの状態、生活習慣も確認しています。

「最近、口が乾く」
「朝だけネバネバする」
「口臭が気になる」
「根元の虫歯が心配」
「薬を飲み始めてから乾く気がする」
「マウスピースのにおいが気になる」

このようなことがあれば、来院時にお伝えください。

広島市中区立町、紙屋町・八丁堀周辺で口の乾きや虫歯予防を見直したい方は、毎日のセルフケアと歯科医院での確認を組み合わせて、お口の健康を守っていきましょう。

【予防歯科の診療内容はこちら】

よくある質問

Q. 口が乾くのは水分不足だけですか?

水分不足で乾くこともありますが、それだけではありません。薬の影響、口呼吸、いびき、鼻づまり、ストレス、糖尿病、シェーグレン病などが関係することもあります。水分をとっても乾きが続く場合は、歯科や医科で相談してください。

Q. 唾液が少ないと虫歯になりやすいですか?

虫歯になりやすくなることがあります。唾液には、酸を中和する、食べかすを洗い流す、歯の再石灰化を助ける働きがあります。唾液の働きが弱くなると、虫歯や根面う蝕のリスクが上がることがあります。

Q. 朝だけ口が乾くのはなぜですか?

寝ている間は唾液が少なくなります。さらに、口呼吸、いびき、鼻づまり、歯ぎしり、くいしばり、飲酒、薬の影響などが重なると、朝の乾燥感やネバつきが強く出ることがあります。

Q. キシリトールガムは口の乾きに役立ちますか?

噛むことで唾液が出やすくなるため、役立つことがあります。ただし、砂糖不使用のものを選び、歯磨きの代わりにはしないことが大切です。顎が痛い方は噛みすぎに注意してください。

Q. 口が乾くと口臭も出やすくなりますか?

出やすくなることがあります。唾液の自浄作用が弱くなると、舌苔や歯ぐき周りの細菌が停滞しやすくなり、口臭につながることがあります。舌の清掃、歯周病の確認、歯間清掃も大切です。

Q. 口の乾きは歯科医院で相談できますか?

相談できます。歯科では、唾液の状態、舌や粘膜、虫歯、歯周病、口呼吸、服薬、セルフケアの状態を確認します。必要に応じて医科との連携が必要になることもあります。

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