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歯医者でもらった抗生物質・痛み止めで発疹や吐き気が出たら?副作用・アレルギーの受診目安と連絡時に伝えること

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2026年8月27日

歯医者でもらった抗生物質・痛み止めで発疹や吐き気が出たら?副作用・アレルギーの受診目安と連絡時に伝えること

(受付さんの備忘録)

はじめに

「抜歯のあとにもらった抗生物質を飲んだら、腕に赤い発疹が出てきた」

「歯が痛くて処方された痛み止めを飲んだら、気持ち悪くなった」

「薬を飲んだあとにじんま疹のようなものが出たけれど、次の薬は飲んでもいいの?」

受付にいると、このようなご相談をいただくことがあります。

薬を飲んだあとに発疹や吐き気が出ると、「薬のアレルギーかもしれない」と不安になると思います。

ただ、吐き気や下痢などは薬の通常の副作用として起こることがある一方、発疹・じんま疹・唇や舌の腫れ・呼吸症状・繰り返す嘔吐などが組み合わさると、急いで対応が必要な薬剤過敏反応の可能性もあります。

また、「薬を飲んだあとに症状が出た」という時間的な前後関係だけで、必ずその薬が原因だと断定できるわけでもありません。発熱や吐き気はもともとの感染症や脱水などでも起こりますし、発疹にも薬以外の原因があります。

だからこそ、患者さん自身が「これはアレルギー」「これは単なる副作用」と決めるのではなく、何を飲んだのか、いつ飲んだのか、どのくらいしてから、どのような症状が起こったのかを医療側へ伝えることが大切です。

厚生労働省の「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 歯科編」でも、抗菌薬による有害事象について、免疫学的な薬剤アレルギーと、アレルギーではない副作用を区別して評価する重要性が示されています。

今回は「受付さんの備忘録」として、歯科医院から処方された抗生物質や痛み止めを飲んだあとに発疹・吐き気などが出たとき、まず何を確認し、歯医者へ電話するときに何を伝えていただきたいのかを整理します。

歯医者でもらった薬で発疹・吐き気が出たら、まず症状を確認してください

薬を飲んだあとに体調が変わったとしても、それだけで薬剤アレルギーとは限りません。

たとえば抗菌薬では、薬の種類によって吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの消化器症状が起こることがあります。

一方で、薬剤アレルギーや薬剤過敏反応では、次のような症状がみられることがあります。

  • じんま疹
  • 皮膚のかゆみ
  • 赤い発疹
  • 唇・舌・まぶた・顔などの腫れ
  • 声のかすれ
  • 喉の違和感
  • 咳や喘鳴
  • 息苦しさ
  • ふらつき
  • 腹痛
  • 吐き気・嘔吐

特に重要なのは、吐き気や嘔吐も、ほかの症状との組み合わせによって意味が変わることです。

「少し胃がむかむかする」という症状と、「全身にじんま疹が出て、何度も吐き、息苦しくなってきた」という状態を同じように考えることはできません。

歯科で使われる抗菌薬について詳しく知りたい方は、歯医者で使われる抗生物質についての記事も参考にしてください。

「発疹が出た=アレルギー」と自分で決めなくても大丈夫です

受付へ電話するとき、「アレルギーかどうか分からないので電話しにくい」と思われる必要はありません。

むしろ、

  • 「抗生物質を飲んで1時間くらいしたら腕に赤いものが出ました」
  • 「痛み止めを飲んで30分ほどしてから唇が腫れてきました」
  • 「3日間飲んでいて、今日になって全身がかゆくなりました」

というように、実際に起きたことをそのまま教えていただく方が診療側には役立ちます。

薬剤性アレルギーの評価では、使用した薬剤、使用量、薬を使用してから症状が現れるまでの時間、具体的な症状、その後の経過、過去のアレルギー歴などを詳しく確認することが重要です。

受付の役割は、その電話だけで「薬剤アレルギーです」と診断することではありません。

歯科医師が判断するために必要な情報を、できるだけ欠けない形で受け取り、診療側へつなぐことです。

歯医者へ電話するより先に119番を考えてほしい症状があります

発疹や吐き気が出たとき、すべてのケースでまず歯科医院へ電話すればよいわけではありません。

次のような症状が急に現れている場合は、医院からの折り返しや診療時間を待たず、救急要請を考える必要があります。

息苦しい・呼吸がしにくい

急な呼吸困難、ゼーゼー・ヒューヒューする喘鳴、喉が狭くなったような感じなどは重要な症状です。

アナフィラキシーなどが疑われる場合、歯科医院まで自分で運転して来院しようとせず、119番への連絡を優先してください。

唇・舌・喉・顔が急に腫れてきた

まぶたや唇の腫れだけでなく、舌や口の中、喉まで腫れてくると、気道に影響する可能性があります。

「抜歯後だから顔が腫れているのかな」と迷う場合もあると思いますが、薬を飲んだ直後から唇・舌・喉などが急に腫れてきた場合は、単なる術後の腫れと自己判断しないことが大切です。

声が急にかすれる・喉が詰まる感じがする

急な声の変化や喉の締めつけ感も、アナフィラキシーなどでみられることがあります。

ふらつく・意識が遠くなる・立っていられない

血圧低下など、循環器系へ影響している可能性があります。横になっている必要があるほどの強いふらつきや意識障害がある場合も、歯科医院への通常の電話相談より救急対応を優先してください。

発疹と一緒に何度も吐いている

アナフィラキシーでは、皮膚・粘膜症状だけでなく、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの消化器症状が起こることがあります。

特に、じんま疹などの皮膚症状に加えて繰り返し嘔吐する、唇や舌の腫れと嘔吐が同時に起こる、息苦しさと嘔吐が重なる、といった場合は注意が必要です。

また、アナフィラキシーだからといって必ず発疹が出るわけではありません。皮膚症状がないから大丈夫とは言い切れないことも知っておいてください。

エピペンを処方されている方へ

過去のアナフィラキシーなどのためエピペンを処方されている方は、医師から説明を受けている使用タイミングに従って使用してください。

エピペンを使用した場合も、それだけで対応を終わらせず、119番へ連絡し、速やかに医療機関で診察を受けることが必要です。

発疹が出たときは「どこに・どんな発疹が・どう広がったか」を見てください

「発疹が出ました」という情報だけでも大切ですが、もう少し分かると診療側が状況を整理しやすくなります。

可能であれば、次の点を確認してみてください。

  • 腕だけなのか
  • 胸や背中にもあるのか
  • 全身へ広がっているのか
  • かゆいのか
  • 盛り上がったじんま疹のようなのか
  • 水ぶくれがあるのか
  • 最初より広がっているのか

もちろん、患者さん自身で薬疹の種類を判定する必要はありません。

毎回同じ場所に出る発疹もあります

薬疹には「固定薬疹」と呼ばれるタイプがあります。

原因となる薬を服用するたびに同じ場所へ皮疹が出ることが特徴で、境界の比較的はっきりした赤み、水疱、かゆみなどを生じる場合があります。口唇など、皮膚と粘膜の境目に起こることもあります。

そのため、

  • 「以前この薬を飲んだときも、同じ場所の唇が赤くなった」
  • 「前回も同じ腕の場所に発疹が出た」

という経験があれば、それも電話でお伝えください。

過去の薬や局所麻酔で異常が出た経験があり、次回の歯科予約で何を伝えればよいかについては、薬や局所麻酔でアレルギー歴があるときの予約時の伝え方で詳しく解説しています。

発疹は消える前に写真を撮っておくと役立つことがあります

発疹は診察を受けるころには薄くなっていたり、形が変わっていたりすることがあります。

可能であれば、無理のない範囲でスマートフォンなどに写真を残しておいてください。

薬疹について医療機関同士で情報を共有する際にも、発疹の部位や特徴だけでなく、症状の写真が診療情報として役立つことがあります。

できれば、「最初に気づいたとき」「少し広がったあと」など、撮影した時刻も分かるようにしておくと経過を把握しやすくなります。

発熱・口内炎・唇のただれ・目の症状を伴う発疹には注意してください

薬による皮膚症状の中には、ごくまれですが重症化するものがあります。

その代表として、スティーヴンス・ジョンソン症候群(SJS)や中毒性表皮壊死融解症(TEN)などの重症薬疹があります。

ここで患者さんに覚えておいていただきたいのは病名ではなく、発疹以外の症状も見ることです。

  • 高熱
  • 皮膚の広い範囲が赤くなる
  • 水ぶくれや皮膚のただれ
  • 唇のただれ
  • 口の中の強いただれ・口内炎
  • のどの痛み
  • 目の充血や痛み
  • めやに
  • まぶたの腫れ
  • 強い倦怠感

などが発疹と一緒にみられる場合は、単なる「薬で少し肌が荒れた」程度と思わず、速やかに医療機関へ相談してください。

歯科領域でも、重症薬疹では口唇や口腔粘膜に症状が現れ、口内炎などの口腔症状をきっかけに診断へつながった症例が報告されています。

また、皮膚の発疹が一見それほど広くなくても、発熱や強い倦怠感、全身状態の悪化を伴う場合があります。発疹の面積だけで「軽そう」と判断しないことも大切です。

吐き気が出たときは「気持ち悪いだけ」か「実際に吐いているか」も大切です

抗菌薬や痛み止めを飲むと、胃がむかむかしたり、吐き気を感じたりすることがあります。

だからといって、吐き気だけで「この薬にはアレルギーがある」とは限りません。

しかし電話では、「ちょっと気持ち悪いです」だけでなく、可能であれば次のことも教えてください。

  • 実際に吐いたか
  • 何回吐いたか
  • 水分を取れているか
  • 強い腹痛がないか
  • 下痢をしていないか
  • 発熱がないか
  • 発疹やじんま疹もないか
  • 唇や喉が腫れていないか
  • 息苦しくないか

特に、発疹+繰り返す嘔吐、唇の腫れ+嘔吐、息苦しさ+嘔吐のように複数の症状が急に重なっている場合は、「胃が弱かっただけ」と決めつけない方がよい状態です。

強い下痢・腹痛・血便・黒い便なども伝えてください

今回のテーマは発疹と吐き気ですが、薬を飲んだあとに強い消化器症状がある場合には、下痢や便の状態も重要です。

抗菌薬では腸内細菌叢への影響による下痢だけでなく、まれに重い大腸炎などが問題になることがあります。

特に、頻回または持続する下痢、強い腹痛、発熱、吐き気、血便などがある場合は、単なる「抗生物質でお腹がゆるくなっただけ」と自己判断せず、医療機関へ相談してください。

そして大切なのは、抗菌薬を飲んでいる最中だけでなく、最近抗菌薬を使用したあとに強い下痢や腹痛、発熱などが出た場合にも、「最近抗菌薬を使った」ことを医療機関へ伝えることです。

また、ロキソプロフェンなどのNSAIDsでは消化管障害にも注意が必要です。強い腹痛、黒い便、血便、吐血などがある場合は、その内容も医療機関へ伝えてください。

歯科で使用される痛み止めの種類やNSAIDs、アセトアミノフェンの違いについては、歯医者で出される痛み止めの種類・飲み方・注意点も参考にしてください。

歯医者へ電話するときは「薬名・時刻・症状」を教えてください

ここが今回、受付から一番お願いしたいところです。

薬による体調変化についてお電話いただくときは、できる範囲で次の内容を教えてください。

1.飲んだ薬の名前

薬袋やお薬手帳を手元に置いていただくと確認しやすくなります。

「抗生物質だと思うけれど名前が分からない」という場合でも、もちろん電話していただいて構いません。薬袋に書かれた名前や、お薬手帳を見ながら確認していきます。

2.何時ごろ飲んだか

「朝食後」「昼ごろ」でも構いませんが、分かれば具体的な時刻を教えてください。

3.何回目の服用だったか

初めて飲んだ1錠目なのか、昨日から飲み始めて4回目なのか、数日間飲んだ後なのかも大切な情報です。

4.薬を飲んでから何分・何時間・何日後に症状が始まったか

薬剤アレルギーや薬疹では、症状が現れるまでの時間が重要な情報になります。

薬疹は服用直後だけに起こるとは限らず、数日以上たってから現れる反応もあります。歯科で使われる抗菌薬や解熱鎮痛薬も薬疹の原因となり得ます。

5.具体的に何が起こったか

「アレルギーです」ではなく、

  • 「腕とお腹に赤い発疹がある」
  • 「全身がかゆい」
  • 「唇が腫れている」
  • 「2回吐いた」
  • 「喉が変な感じがする」

など、実際の症状を教えてください。

6.今は良くなっているのか、広がっているのか

最初より発疹が増えている、腫れが強くなっている、吐く回数が増えているなど、現在までの変化も重要です。

7.同じ日にほかの薬を飲んでいないか

歯科から処方された薬だけが原因とは限りません。

他院でもらっている薬、市販の頭痛薬、風邪薬、解熱鎮痛薬なども教えてください。市販薬には、歯科で処方される薬と同じ成分や同系統の成分が入っていることがあります。

健康食品やサプリメントを最近新しく始めた場合も、必要に応じてお知らせください。

8.以前にも似た症状がなかったか

以前に同じ薬、あるいは似た薬を飲んだときに、じんま疹、唇の腫れ、息苦しさなどの経験があれば、必ずお知らせください。

お薬手帳があると「薬の名前が分からない」を減らせます

普段から複数の医療機関で薬を処方されている方ほど、お薬手帳は大切です。

「白い痛み止めでした」「抗生物質だったと思います」という記憶だけでは、原因となった可能性のある薬や飲み合わせを確認するのが難しくなることがあります。

歯科でもお薬手帳を確認する理由については、歯医者にお薬手帳を持参してほしい理由の記事で詳しくお話ししています。

今まで問題なく飲めた薬でも、今回の症状と無関係とは限りません

「ロキソニンは今まで何度も飲んでいるので、今回の発疹は薬とは関係ないと思います」と言われることがあります。

しかし、過去に問題なく使用できた薬であっても、その後に薬剤過敏反応を起こすことがあります。

そのため、「前は大丈夫だったから今回も絶対に大丈夫」とは判断せず、薬を飲んだ時刻と症状が始まった時刻を伝えてください。

「ロキソニンで発疹が出た=すべての痛み止めがダメ」とは限りません

痛み止めによる過敏反応も一種類ではありません。

NSAIDsには、化学構造の異なる複数のNSAIDsへ反応するタイプもあれば、特定の薬剤や近い系統だけに反応するタイプ、服用後しばらくして薬疹が現れる遅延型などがあります。

したがって、「ロキソプロフェンで症状が出たから、もうすべての痛み止めが使えない」と患者さん自身で決める必要はありません。

一方で、「それならカロナールなら絶対大丈夫」「イブなら薬が違うから大丈夫」と自己判断して飲み替えることも避けてください。

安全に使用できる薬は、それまでの症状や持病、ほかの薬への反応歴などを確認して判断します。過敏反応が疑われる場合に、歯科医院や自宅で少量の薬を飲んで「大丈夫か試してみる」といった確認もしないでください。

吐いたからといって自己判断でもう1錠追加しないでください

薬を飲んだ直後に吐いてしまうと、「薬も一緒に出たような気がするから、もう1錠飲んだ方がいいのかな」と思われることがあります。

しかし、どのくらい薬が吸収されたかは、薬の種類や服用から嘔吐までの時間などによって異なります。

自己判断でもう1錠追加すると、結果的に過量になる可能性があります。

薬の名前、飲んだ時刻、吐いた時刻を伝え、次の服用をどうするか処方した医療機関や薬剤師へ確認してください。

症状があるのに「抗生物質は飲み切らないと」と無理に次の薬を飲まないでください

抗菌薬は、必要と判断されて処方された場合には、指示された用法・用量で使用することが基本です。

症状が少し良くなったからといって自己判断で中止したり、以前余った抗菌薬を勝手に使ったりすることは避けなければなりません。

この点については、抗生物質を自己判断で飲まないことの大切さを解説した記事でも詳しくお話ししています。

ただし、それは「発疹や呼吸症状などの異常が出ていても、何があっても最後まで飲み続ける」という意味ではありません。

薬を飲んだあとに異常が起きている状態で、「抗生物質は飲み切るものだから」という理由だけで次の1錠を無理に服用するのではなく、処方した歯科医院・医師・薬剤師へ連絡してください。

呼吸困難や意識障害など緊急性が高い場合は、歯科医院への連絡より救急対応を優先します。

家に余っている別の抗生物質や痛み止めへ勝手に変更しないでください

「今回の抗生物質が合わないなら、前にもらった別の抗生物質を飲もう」

「ロキソニンで発疹が出たから、市販の痛み止めに変えておこう」

という自己判断も避けてください。

薬が違えば必ず安全というわけではありませんし、市販薬には同じ成分や同じ系統の成分が含まれている場合があります。

また、抗菌薬についてはアレルギー歴が曖昧なまま「ペニシリン系は全部ダメ」などと記録されると、その後の抗菌薬選択が不必要に狭くなる可能性があります。

ペニシリンアレルギーの自己申告と、専門的に評価された実際のアレルギーには差があることが知られており、詳細な薬歴と症状の確認は抗菌薬を適切に選ぶうえでも重要です。

専門家向けになりますが、抗菌薬選択とペニシリンアレルギーについては、第3世代セフェム依存からの脱却―歯科外来抗菌薬処方をどう変えるべきかでも詳しく取り上げています。

今回の症状は「薬の名前+実際に起きたこと」で残してください

症状が落ち着いたあとも、今回の出来事は今後の歯科・医科診療にとって大切な情報になります。

次回から、単に「抗生物質のアレルギーがあります」と伝えるだけではなく、できるだけ具体的に残しておくと役立ちます。

  • 「アモキシシリンを飲んだあと約1時間で全身にじんま疹が出た」
  • 「ロキソプロフェンを飲んで30分後に唇が腫れた」
  • 「抗菌薬を飲んで吐き気と下痢が出たが、発疹や呼吸症状はなかった」

というように、薬の名前と実際の症状をセットにして伝えると情報の精度が上がります。

薬物アレルギーのある患者さんについて、実際に問題なく使用できた薬剤名もお薬手帳へ記録し、他の医療機関へ共有する取り組みも報告されています。

「使えなかった薬」だけではなく、何が起きたのか、その後どの薬なら問題なく使えたのかまで分かれば、将来の治療選択に役立ちます。

診療時間外に症状が出たらどうする?

薬の副作用や薬剤過敏反応は、歯科医院を出たあとや夜間に現れることもあります。

急な息苦しさ、喉や舌の腫れ、意識がおかしい、急速に悪化しているといった症状がある場合は、歯科医院の診療開始まで待たず、119番を優先してください。

広島市など対象地域では、救急車を呼ぶべきか、すぐ医療機関を受診した方がよいか判断に迷う場合に、救急相談センター広島広域都市圏・備後圏域「#7119」を24時間365日利用できます。

ただし、#7119は「この抗生物質を次も飲んでよいか」「この薬を別の薬へ変更してよいか」といった医薬品情報そのものを判断する窓口ではありません。

薬の次の服用については、処方した医療機関や薬剤師へ確認してください。

ブランデンタルクリニックへ連絡するとき

当院で処方した抗菌薬や痛み止めを服用したあとに、発疹、吐き気、嘔吐、下痢、腫れなど気になる体調変化があった場合は、お電話でご相談ください。

その際、分かる範囲で、

  • 薬の名前
  • 何時に飲んだか
  • 何回目の服用か
  • 飲んでからどのくらいして症状が出たか
  • どのような症状か
  • 今は改善しているか、悪化しているか

を教えていただけると、歯科医師へ情報をつなぎやすくなります。

ブランデンタルクリニックは広島市中区立町、立町駅徒歩1分の立町中央ビル4階にあり、エレベーターでお越しいただけます。

急な症状については当日電話受付可で、急患同日可として可能な範囲で対応しています。診療状況や症状によってご案内する時間・受診先が変わることがありますので、まずはお電話ください。

ただし、繰り返しになりますが、急な呼吸困難、喉や舌の腫れ、意識がおかしいなど生命に関わる可能性がある症状では、当院への電話や自家用車での来院を優先せず119番へ連絡してください。

よくある質問

発疹だけでも歯医者へ連絡した方がいいですか?

歯科から処方された薬を飲んだあとに新しく発疹が出た場合は、処方した歯科医院へ連絡してください。発疹の場所、広がり方、かゆみの有無、服用から発疹が出るまでの時間などを伝えていただけると判断材料になります。息苦しさや唇・舌の腫れなどが加わる場合は、通常の電話相談より救急対応を優先します。

薬を飲んですぐ吐いたら、もう1錠飲んでもいいですか?

自己判断でもう1錠追加しないでください。どの程度吸収されているかは薬の種類や吐くまでの時間によって異なります。薬の名前、飲んだ時刻、吐いた時刻を処方した医療機関や薬剤師へ伝え、次の服用を確認してください。

以前は飲めた薬でも、今回アレルギー反応が出ることはありますか?

あります。過去に問題なく使用できた薬でも、その後に薬剤過敏反応が起こることがあります。「以前は大丈夫だった」という情報も大切ですが、それだけで今回の症状と薬の関係を否定することはできません。

夜中に唇が腫れたり息苦しくなったら、歯医者が開くまで待ってもいいですか?

待たないでください。急な息苦しさ、喉や舌の腫れ、意識障害などがある場合は、歯科医院の診療開始を待たず119番を優先してください。自分で運転して歯科医院へ向かうことも避けてください。

まとめ|「薬名・飲んだ時刻・症状」をそのまま伝えてください

歯医者でもらった抗生物質や痛み止めを飲んだあとに発疹や吐き気が出ても、それだけで「薬剤アレルギー」と決まるわけではありません。

また、薬を飲んだあとに起こった症状だからといって、その薬が原因だと患者さん自身で断定する必要もありません。

一方で、

  • 息苦しい
  • 喉が詰まる
  • 唇・舌が急に腫れる
  • 意識が遠くなる
  • 発疹と一緒に繰り返し吐く
  • 高熱と広範囲の発疹がある
  • 唇や口の中がただれる
  • 目の充血や痛みを伴う

といった症状は軽く考えないことが大切です。

歯科医院へ電話するとき、患者さん自身が「アレルギーです」「副作用です」と診断する必要はありません。

受付からお願いしたいのは、

  • 何を飲んだか
  • いつ飲んだか
  • 何回目だったか
  • 飲んでからどのくらいで症状が始まったか
  • 何が起こったか
  • 今はどうなっているか
  • ほかに飲んだ薬がないか
  • 以前にも同じようなことがなかったか

を教えていただくことです。

薬袋、お薬手帳、服用時刻のメモ、発疹の写真などがあれば、ぜひ一緒に確認してください。

その情報が、今どう対応するべきかを判断する材料になり、今回だけでなく、これから先の安全な薬物療法にもつながっていきます。

参考文献

  • 厚生労働省.抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 歯科編.2026年.厚生労働省「薬剤耐性(AMR)対策」
  • 日本アレルギー学会 Anaphylaxis対策委員会.アナフィラキシーガイドライン2022.日本アレルギー学会
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA).重篤副作用疾患別対応マニュアル「アナフィラキシー」患者・一般の方向け.2026年2月改定.PMDA 重篤副作用疾患別対応マニュアル
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA).重篤副作用疾患別対応マニュアル「スティーヴンス・ジョンソン症候群」「中毒性表皮壊死融解症」ほか.PMDA 重篤副作用疾患別対応マニュアル
  • 井上ほか.薬疹と歯科診療における対応.薬疹、固定薬疹、Stevens-Johnson症候群、中毒性表皮壊死症、歯科医療従事者による薬歴聴取・他科連携について.
  • 丹羽 均.歯科臨床におけるアナフィラキシーの診断と対応.日本歯科麻酔学会雑誌.2022;50(2):43-51.
  • 斎藤義夫.薬物アレルギー患者の歯科診療における安心・安全な薬物療法.歯科薬物療法.2019;38(3).
  • 江口ほか.歯科局所麻酔薬アレルギーが疑われた患者への対応.薬剤性アレルギーにおける問診、薬剤投与歴、発症時間の確認について.
  • 大橋崇志.ペニシリンアレルギーの適切な評価が多剤耐性菌による感染リスクを下げる.2019.
  • Romano A, Valluzzi RL, Alvarez-Cuesta E, et al. Updating the classification and routine diagnosis of NSAID hypersensitivity reactions: A WAO Statement. World Allergy Organ J. 2025;18(8):101086.
  • 広島市.救急相談センター広島広域都市圏・備後圏域(#7119).広島市 #7119案内

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