2026年9月19日

(受付さんの備忘録)

はじめに
予約時間の少し前。
受付でバッグや財布の中を探していた患者さんから、
「すみません……資格確認書を家に忘れてきました。今日は診てもらえませんか?」
と聞かれることがあります。
歯が痛くて来院したのに、受付で資格確認書がないことに気づいたら、
「家まで取りに帰らないといけない?」
「今日は保険が使えない?」
「10割払うことになる?」
「後日持ってきたら差額は返してもらえる?」
と心配になりますよね。
まず知っておいていただきたいのは、資格確認書を忘れたからといって、それだけで「今日は歯科を受診できません」と一律に決まるわけではないということです。
ただし、資格確認書もマイナ保険証もなく、そのほかの方法でも受診日時点の健康保険資格をその場で確認できない場合には、いったん医療費の全額、いわゆる10割をお支払いいただく場合があります。
厚生労働省は2026年7月28日の大臣会見で、2026年8月以降、マイナ保険証または資格確認書を持参せず保険資格を確認できない場合について、従来の「健康保険証を忘れた場合」と同じように、いったん10割負担となる場合があると説明しています。
一方で、受診歴がある場合などに医療機関が柔軟に取り扱うことも妨げないとしています。[1]
つまり、
「資格確認書を忘れたら必ず10割」でもなければ、
「いつも通っている歯医者だから必ずいつもの負担割合で大丈夫」でもありません。
今回は、現在有効な資格確認書を持っている方が、単純に自宅などへ置き忘れて来院した場合を中心に、受付で何を確認し、その日の会計から後日の資格確認・精算までどう進むのかを整理します。
資格確認書を忘れたことと「診察できないこと」は同じではありません
現在、医療機関や薬局では、マイナ保険証を利用する方はマイナ保険証を、マイナ保険証を利用しない方などは資格確認書を提示して、健康保険の資格確認を行うのが基本です。
従来の健康保険証は2025年12月1日で有効期限が終了しました。
さらに、有効期限切れに気づかず従来の健康保険証を持参した場合に利用できる暫定的な対応も、2026年7月31日で終了しています。[2]
そのため2026年9月現在、
「資格確認書は忘れたけれど、前の健康保険証なら財布に入っています」
という場合でも、その古い健康保険証を現在の資格確認書の代わりに使うことはできません。
ただ、ここで分けて考えたいことがあります。
資格確認書は、歯科医師が患者さんを診察してよいかどうかを決める“診察許可証”ではありません。
受付で問題になるのは、
「受診した日に有効な健康保険資格を確認できるか」
そして、
「その日の診療費を何割負担として会計できるか」
という点です。
ですから、「資格確認書を忘れた=治療そのものができない」と考える必要はありません。
まず受付で状況を確認することから始まります。
受付では、まず「資格確認書を忘れました」と教えてください

資格確認書を忘れたことに気づいたら、受付でそのままお知らせください。
「前回もここで診てもらっているから、たぶん大丈夫」
「あとで持ってくればいいだろうから今日は言わなくてもいいかな」
と自己判断するより、最初に伝えていただいた方が、その後の確認がスムーズです。
受付では、資格確認書を単純に家へ忘れただけなのか、それとも転職や退職があり保険資格そのものが変わったのか、マイナンバーカードやスマートフォンなどで別の資格確認ができるのか、といった点を一つずつ確認します。
同じ「資格確認書が手元にない」という状況でも、理由によって対応が違うからです。
たとえば、昨日までと健康保険が変わっていない患者さんが資格確認書を自宅へ置き忘れた場合と、先週退職して以前の資格確認書しか手元にない場合では、同じようには扱えません。
受付で大切なのは、手元に何のカードや書類があるかだけではなく、「今日この日に、どの健康保険資格が有効なのか」です。
資格確認書を忘れても、別の方法で資格確認できることがあります
資格確認書がバッグに入っていなかったからといって、その時点ですぐ「10割です」と決まるわけではありません。
別の方法で保険資格を確認できる可能性があります。
マイナ保険証を利用できる場合
マイナ保険証として利用登録されているマイナンバーカードを持っていれば、対応する医療機関では顔認証付きカードリーダーなどを使って資格確認できます。
また、マイナンバーカード自体は持っているものの健康保険証利用登録をしていない場合には、顔認証付きカードリーダーなどから利用登録できる場合もあります。[3]
ただし、「マイナンバーカードを持っている」ことと、「受診日に有効な健康保険資格が正しく登録されている」ことは別です。
転職・退職直後などで新しい資格情報がまだ反映されていない場合には、単純な「資格確認書を家に忘れた」というケースとは分けて考える必要があります。
スマートフォンのマイナ保険証を使える場合もあります
2025年9月19日からは、準備の整った医療機関・薬局で、スマートフォンをマイナ保険証として利用する仕組みも順次始まっています。[4]
必要な設定を済ませている場合には、対応する医療機関でスマートフォンによる資格確認ができます。
そのため、「資格確認書もマイナンバーカード本体も家に置いてきたけれど、スマートフォンのマイナ保険証は設定しています」という場合には、受付でそのことを伝えてください。
ただし、すべての歯科医院がスマートフォンのマイナ保険証に対応しているわけではありません。利用できるかどうかは、受診する医療機関で確認が必要です。
資格確認書そのものが電子交付されている場合もあります

もう一つ、2026年現在の資格確認書について知っておきたい点があります。
資格確認書は、保険者によってカード型、はがき型、A4型などのほか、電磁的な方法で交付される場合があります。[5]
電磁的に交付された資格確認書の場合には、スマートフォンなどの画面に表示された正式な資格確認書そのものを使って資格確認します。
ですから、
「資格確認書がスマートフォンに表示されている」
というだけで、それが無効というわけではありません。
重要なのは、保険者から電磁的に交付された正式な資格確認書なのか、それとも紙の書類を自分で撮影した画像なのかという違いです。
「資格情報のお知らせ」の写真がスマホにあれば大丈夫?
ここは特に混同しやすいところです。
「資格確認書」と「資格情報のお知らせ」は、名前が似ていますが同じものではありません。
資格確認書は、マイナ保険証を利用しない方などが医療機関の窓口で提示し、保険資格を確認するために使います。
一方の「資格情報のお知らせ」は、自分が加入している健康保険の記号・番号などを確認するためのもので、それだけを受付へ出して通常どおり受診するための書類ではありません。
厚生労働省も、資格情報のお知らせについて「単体では受診できない」と案内しています。マイナ保険証による資格確認ができない場合などに、マイナンバーカードと組み合わせて利用します。[3]
さらに、通常の窓口受診では、資格情報のお知らせを自分で撮影・保存した画像やデータをスマートフォンで提示する方法は無効です。[3]
これは、先ほど説明した保険者から電磁的に交付された正式な資格確認書とは全く別です。
また、その場でマイナポータルへログインして表示する資格情報画面も別の仕組みです。
「スマートフォンに表示できるもの」でひとまとめにせず、画面に表示しているものが何なのか分からない場合には、そのまま受付へお見せください。
資格確認書・資格情報のお知らせ・マイナ保険証の違いについては、歯医者の受付ではマイナ保険証か資格確認書を|従来の健康保険証の暫定対応は2026年7月31日で終了しますでも詳しく整理しています。
「マイナ保険証を持ってきたのに読み取れない」は、今回とは少し違います
受付では、「資格確認書を忘れました」というケースとは別に、
「マイナ保険証で受付しようとしたのですが、資格確認できません」
というケースもあります。
見た目にはどちらも「資格確認できない」状態ですが、利用できる確認方法は同じではありません。
マイナ保険証で受付しようとしたものの、カードリーダーやネットワークの不具合、ICチップの読み取り不良などによって通常の資格確認ができない場合には、マイナポータルの資格情報画面や、マイナンバーカードと紙の資格情報のお知らせの組み合わせなど、別の確認方法が用意されています。[3]
一定の場合には、被保険者資格申立書を利用する仕組みもあります。
ここで注意したいのは、「資格確認書を家に忘れた人も、被保険者資格申立書を書けば必ず通常の自己負担割合で受診できる」という制度ではないことです。
被保険者資格申立書は、マイナ保険証で受付しようとしたものの、何らかの事情で資格確認できず、ほかの代替確認方法も利用できない場合などに使われる方法の一つです。[3]
マイナ保険証で受付できないケースについては、マイナ保険証が使えない・読み取れないときは?歯医者の受付で確認することと持参すると安心なもので詳しく解説しています。
それでも資格確認できなければ、いったん10割になる場合があります

では、資格確認書を忘れ、マイナ保険証なども利用できず、そのほかの方法でも受診日の保険資格を確認できない場合はどうなるのでしょうか。
厚生労働省は2026年8月以降の取り扱いについて、マイナ保険証または資格確認書を持参せず資格確認できない場合には、いったん10割負担となる場合があると説明しています。[1]
たとえば、本来であれば3割負担で受ける保険診療についても、その日の受付で資格を確認できなければ、一時的に医療費全額をお支払いいただく場合があります。
ただし、厚生労働省は、受診歴がある場合などについて医療機関が柔軟に取り扱うことを妨げるものではないとも説明しています。[1]
ですから、
「資格確認書を忘れたから全国どこでも必ず10割」
でも、
「この歯医者には何度も通っているから、何も持っていかなくても必ずいつもの3割」
でもありません。
前回受診時と今回とで健康保険資格が変わっている可能性もあるため、その日の受付で確認してください。
10割払ったからといって「自費診療になった」わけではありません

「今日は資格確認できないので、いったん全額のお支払いになります」
と案内されると、
「ということは今日は自費診療なんですか?」
と思われる方もいます。
しかし、保険診療として行った治療について、資格確認できなかったため一時的に10割相当を支払うことと、セラミック治療など、もともと公的医療保険の対象ではない自費診療を受けることは同じではありません。
たとえば、保険適用となる虫歯治療を受けたものの、その日の受付で保険資格を確認できず、いったん医療費全額を支払ったとします。
この場合、「10割を払った=その治療が自由診療になった」という意味ではありません。
後日、治療を受けた日に有効だった保険資格を確認できれば、受診した歯科医院で差額を精算できる場合があります。
10割を支払ったら、受付で「その後」を確認してください
ここが今回、一番お伝えしたいところです。
資格確認できず全額を支払ったときに、
「では今度、資格確認書を持ってくればいいんですね」
だけで帰ってしまうと、あとから、
「いつまでに?」
「受付へ見せるだけ?」
「領収書は必要?」
「月をまたいでも大丈夫?」
「本人が行かないといけない?」
と分からなくなることがあります。
そのため、全額を支払った場合には、その日の受付で、
「後日、資格確認書を持ってきた場合の精算はどうなりますか?」
と確認しておくのがおすすめです。
- 何を持参すればよいか
- いつまでに確認すればよいか
- 医院で差額精算できるか
- 精算時に領収書が必要か
- 本人の来院が必要か
そして、会計時に受け取った領収書や診療明細書は捨てずに保管してください。
後日医院で精算するときにも、加入している保険者へ療養費について相談するときにも、受診内容や支払額を確認する書類が必要になることがあります。
後日、資格確認書を持っていけば差額を精算できる?
資格確認できなかった日にいったん全額を支払い、後日、有効な資格確認書などによってその受診日に健康保険資格があったことを確認できれば、受診した医療機関で差額精算できる場合があります。
たとえば本来3割負担となる保険診療について10割相当額を支払っていた場合、資格確認後に医院側で会計を修正し、差額を精算するという流れです。
ただし、「資格確認書をあとから見せれば、いつでも必ず医院で返金される」という意味ではありません。
後日精算の具体的な方法や期限は、受診した医療機関へ確認してください。
「同じ月なら必ず返してもらえる」「月をまたいだら無理」と自己判断しないでください
インターネットでは、
「保険証を忘れたら月末までに持っていけば返金してもらえる」
といった説明を見かけることがあります。
実際に医療機関から「同じ月のうちに資格確認書を持ってきてください」と案内されるケースもあります。
ただし、後日精算の具体的な方法や期限は、受診した医療機関へ確認することが大切です。
「同じ月なら必ず精算できる」、あるいは「月をまたいだら必ず精算できない」と自己判断しないようにしてください。
歯科医院で差額精算できないときは、加入している保険者へ確認します
受診した歯科医院では後日の差額精算ができない場合には、受診日に加入していた保険者へ、「今回の支払いは療養費の対象になりますか?」と確認します。
確認先は、加入状況によって協会けんぽ、健康保険組合、共済組合、市区町村の国民健康保険、後期高齢者医療制度などになります。
協会けんぽでは、マイナ保険証や資格確認書等を医療機関へ提示できず医療費を自費で支払った場合について、「立替払」として療養費を申請する仕組みを案内しています。[6]
広島市国民健康保険でも、急病や旅行中のけがなどでマイナ保険証等を持参せず医療機関を受診した場合には、いったん全額を支払い、後日申請して、保険者が認めた場合に一部負担金を除いた額を療養費として支給する仕組みがあります。[7]
ここで大切なのは、「歯科医院で返金してもらえなかったら、健康保険へ申請すれば必ず返ってくる」とは限らないことです。
単純に資格確認書を忘れたケースが療養費の対象になるかどうかも含め、加入している保険者へ確認するのが確実です。
「10割払ったから、あとで必ず7割戻る」でもありません
本来3割負担の患者さんであれば、
「10割払ったのだから、あとから残り7割がそのまま返ってくる」
と考えたくなります。
ところが、療養費は単純な返金制度ではありません。
支給対象となった場合も、実際に窓口で支払った金額へ単純に70%を掛けて返すという考え方ではなく、健康保険で認められる診療について、保険給付の基準に沿って支給額が算定されます。[6]
保険診療の対象にならない費用まで含めて、支払った金額の一定割合がそのまま戻るわけではありません。
そのため、「本来3割負担だから、あとから必ず支払額の7割が戻る」とは考えず、支給対象や支給額については加入している保険者へ確認してください。
領収書だけ残しておけばいい?
これも「必ずそれだけで足りる」とは言えません。
協会けんぽでは、マイナ保険証や資格確認書等を提示できず、自費で医療費を支払った場合の療養費申請について、診療内容を記載した証明書や領収書などを必要書類として案内しています。[6]
広島市国民健康保険では、マイナ保険証等を持参せず受診した場合の療養費申請について、診療・調剤報酬明細書や領収書などを必要書類として案内しています。[7]
加入している保険者によって必要書類は異なるため、「領収書さえ残しておけば大丈夫」と決めつけない方が安心です。
ただし、少なくとも受診した日に受け取った領収書や診療明細書は捨てずに保管しておくことをおすすめします。
「2年以内なら歯医者で返してもらえる」という意味ではありません
療養費について調べていると、「2年」という期間を見ることがあります。
協会けんぽでは、自費で医療費を支払った場合の療養費について、医療機関へ医療費を支払った日の翌日から2年で時効になると案内しています。[8]
ただし、この「2年」は、「歯科医院が2年間いつでも窓口で差額精算してくれる期間」という意味ではありません。
これは、一定の場合に加入している保険者へ療養費を請求する権利の時効についての話です。
歯科医院で行う後日の差額精算期限とは別に考えてください。
「忘れた」のではなく「なくした」なら、保険者への手続きも必要です
今回は「家に忘れてきた」ケースを中心に説明しています。
でも、
「家にあると思って探したけれど、どこにもない」
「財布を紛失した」
「資格確認書が破損して使えない」
という場合は、単純な忘れ物とは違います。
協会けんぽでは、資格確認書を紛失した場合などに資格確認書交付申請書による交付手続きを案内しています。[9]
国民健康保険などの場合も、それぞれ加入している保険者へ再交付方法を確認してください。
手元に資格確認書があっても、退職・転職後なら注意してください
もう一つ受付で注意したいのが、
「資格確認書は持っています。ただ、前の会社のものです」
というケースです。
これは「忘れ物」とは別問題です。
健康保険で大切なのは、資格確認書そのものを持っていることだけではなく、実際に受診した日にその健康保険資格が有効だったかです。
退職、転職、扶養変更、国民健康保険と勤務先の健康保険との切り替えなどがあった場合には、以前の資格確認書をそのまま使えるとは限りません。
「前の資格確認書なら家にあります」という場合には、受付でそのことも教えてください。
転職後に以前の勤務先の資格情報が表示されている場合などについては、転職したのにマイナ保険証が前の会社のまま?資格情報が古いとき歯科受付で確認することで詳しく解説しています。
資格確認書を忘れたとき、結局どうすればいい?

制度の話が続きましたが、実際の行動はそれほど複雑ではありません。
受付で資格確認書を忘れたことに気づいたら、まず「忘れました」と伝えてください。
そのうえで、マイナ保険証、スマートフォンのマイナ保険証、保険者から電子交付された資格確認書など、別の方法でその日の資格確認ができないかを確認します。
確認できなければ、その日の会計方法を受付へ確認してください。
いったん全額を支払う場合には、領収書や診療明細書を保管し、
「後日何を持ってくればよいですか?」
「いつまでですか?」
「こちらの医院で差額精算できますか?」
まで聞いておくと安心です。
そして、受診した医院では差額精算できない場合には、受診日に加入していた保険者へ、「今回のケースは療養費の対象になりますか?」と確認します。
資格確認書を忘れたときに大切なのは、制度名を全部覚えることではありません。
その日の受付で、次に何をすればよいのかを一つずつ確認することです。
よくある質問
資格確認書を忘れたら、その日は絶対に受診できませんか?
いいえ。資格確認書を忘れたことだけを理由に、一律に受診できないと決まっているわけではありません。
ただし、その日に健康保険資格を確認できなければ、いったん医療費全額をお支払いいただく場合があります。[1]
歯が強く痛む・腫れている場合も、いったん家へ資格確認書を取りに帰った方がいいですか?
ご自身だけで「資格確認書を取りに帰らなければ受診できない」と判断せず、まず受付へお知らせください。
別の方法で資格確認できる場合もありますし、その日に資格確認できない場合でも、会計方法を確認したうえで受診できる場合があります。
特に強い痛みや腫れ、外傷などがある場合には、資格確認書を忘れたことだけを理由に受診を取りやめる前に、歯科医院へご相談ください。
前回も同じ歯医者に通っています。毎回資格確認書を持っていかなくても大丈夫ですか?
以前の受診歴があっても、その後に退職・転職・扶養変更などで健康保険資格が変わっている可能性があります。
厚生労働省は、受診歴がある場合などに医療機関が柔軟に対応する余地を認めていますが、「一度受診した医療機関なら、その後は資格確認が不要」という意味ではありません。[1]
資格確認書を忘れたら必ず10割払いますか?
必ずではありません。
別の方法で資格確認できる場合がありますし、受診歴などを踏まえて医療機関が柔軟に対応する場合もあります。
一方、その場で資格確認できなければ、いったん10割負担となる場合があります。[1]
スマートフォンだけ持っている場合でも資格確認できますか?
スマートフォンのマイナ保険証を利用できる状態で、受診する医療機関が対応していれば、資格確認に利用できる場合があります。[4]
また、加入している保険者から資格確認書そのものが電磁的に交付されている場合には、その電子資格確認書をスマートフォン等へ表示して確認できる場合があります。[5]
資格情報のお知らせの写真をスマホで見せれば大丈夫ですか?
通常の窓口受診では、資格情報のお知らせを自分で撮影・保存した画像データを提示する方法は、正式な資格確認方法にはなりません。
これは保険者から正式に電子交付された資格確認書とは別です。[3][5]
資格確認書を忘れたら、被保険者資格申立書を書けば通常の負担割合になりますか?
単純に資格確認書を忘れた場合に、申立書を書けば必ず通常の自己負担割合になるという仕組みではありません。
被保険者資格申立書は、マイナ保険証で受付しようとしたものの、何らかの事情で資格確認できず、ほかの代替確認方法も利用できない場合などに使われる方法の一つです。[3]
10割払ったら、自費診療になったということですか?
必ずしもそうではありません。
保険診療について資格確認できなかったため一時的に医療費全額を支払うことと、もともと保険適用外の自費診療を受けることは別です。
翌日に資格確認書を持っていけば、必ず差額を返してもらえますか?
受診した医療機関で後日資格確認し、差額精算できる場合があります。
ただし、精算方法や期限については受診した医療機関へ確認してください。
「同じ月なら必ず返金してもらえる」というのは本当ですか?
「同じ月なら必ず精算できる」「月をまたいだら必ず精算できない」と自己判断しない方がよいでしょう。
後日精算の方法や期限は、受診した医療機関へ確認してください。
医院で精算できなければ、保険者へ申請すれば必ず返ってきますか?
必ず支給されるとは限りません。
加入している保険者へ、今回のケースが療養費の支給対象になるか確認してください。
本来3割負担なら、あとから必ず残り7割が返ってきますか?
必ずしも、実際に窓口で支払った金額の7割がそのまま戻るわけではありません。
療養費は健康保険で認められる診療を基準として算定されます。支給対象や支給額は、加入している保険者へ確認してください。[6]
療養費の申請期限が2年なら、歯医者にも2年間返金をお願いできますか?
その意味ではありません。
2年は一定の場合の療養費請求権の時効についての話です。歯科医院で行う後日の差額精算期限とは別です。[8]
資格確認書そのものをなくしてしまいました
単なる忘れ物ではなく紛失の場合は、加入している健康保険へ再交付方法を確認してください。
協会けんぽでも、資格確認書を紛失した場合の交付申請が案内されています。[9]
受付からひとこと
資格確認書を忘れたことに受付で気づくと、
「せっかく来たのに診てもらえないのかな」
「一度家へ帰らないといけないのかな」
と不安になると思います。
でも、忘れ物だけを理由に、ご自身で受診を取りやめる必要はありません。
まず受付へ、「資格確認書を忘れました」とお伝えください。
その日に利用できる別の資格確認方法があるか、現在の保険資格に変更がないかなどを確認しながら、その日の受付についてご案内します。
そして、もし資格確認できず、いったん医療費全額をお支払いいただくことになった場合も、そこで話が終わるわけではありません。
後日何を確認するのか。
医院で差額精算できるのか。
できなければ、加入している保険者へ何を確認するのか。
そこまで確認しておけば、あとから「どうすればよかったんだろう」と困りにくくなります。
資格確認書を忘れたときに一番大切なのは、
「資格確認書を今日持参していない」ことと、
「受診日に有効な健康保険資格そのものに問題がある」ことを混同しないこと。
そして、
「忘れたから受診できない」と決めつけないこと。
「あとで何とかなるだろう」と放置しないこと。
まずは受付へご相談ください。
参考文献・参考資料
- 厚生労働省.「大臣会見概要 令和8年7月28日」.2026年.
- 厚生労働省.「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)について」.
- 厚生労働省.「資格確認方法について」.
- 厚生労働省.「スマートフォンのマイナ保険証利用について」.
- 厚生労働省.「資格確認書の種類等について」.
- 全国健康保険協会.「医療費の立替|療養費」.
- 広島市.「療養費(国民健康保険)」.
- 全国健康保険協会.「健康保険療養費支給申請書(立替払等)記入の手引き」.
- 全国健康保険協会.「健康保険資格確認書交付申請書」.
