「認知症があります」だけでいい?歯医者の予約前に家族が受付へ伝えたい8項目|広島市中区立町の歯医者(紙屋町、八丁堀、袋町からすぐで通いやすい)|ブランデンタルクリニック|土曜日、日曜日、祝日診療

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「認知症があります」だけでいい?歯医者の予約前に家族が受付へ伝えたい8項目

「認知症があります」だけでいい?歯医者の予約前に家族が受付へ伝えたい8項目|広島市中区立町の歯医者(紙屋町、八丁堀、袋町からすぐで通いやすい)|ブランデンタルクリニック|土曜日、日曜日、祝日診療

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2026年9月14日

「認知症があります」だけでいい?歯医者の予約前に家族が受付へ伝えたい8項目

(受付さんの備忘録)

はじめに

「母に認知症があるのですが、歯を痛がっているようです。診てもらえますか?」

受付で、このようなご相談をいただくことがあります。

もちろん、「認知症がある」という情報は、歯科医院にとって大切です。

でも、診療スタッフへ伝えたいのは病名だけではありません。

  • 「短い説明なら分かります」
  • 「待ち時間が長いと帰ろうとします」
  • 「娘が横にいると落ち着きます」
  • 「前回の歯医者では診療台には座れましたが、レントゲン撮影は難しかったです」

こうした具体的な情報があると、予約時間や声かけ、付き添い方、診療室への案内などを、その方に合わせて考えやすくなります。

認知症といっても、症状や生活の状態、理解できること、苦手なことは一人ひとり違います。

今回は、認知症のあるご家族を歯医者へ連れて行く前に、予約時に受付へ伝えていただけると助かることを8項目に整理します。

「認知症があります」だけでは、歯科側にはまだ分からないことがあります

「認知症」と聞くと、「会話ができないのでは?」「治療を嫌がるのでは?」と想像する方もいるかもしれません。

しかし、実際にはそう単純ではありません。

普段通り会話ができる方もいれば、一度に一つずつなら説明を理解できる方もいます。日常生活では比較的自立していても、初めての場所では不安が強くなったり、複数の人から続けて話しかけられると混乱したりすることもあります。

認知症高齢者1,013件を対象にした調査では、認知症の程度によって、歯磨きの自立、うがい、口腔ケアの介助や促しへの拒否など、口腔衛生管理で生じやすい課題が異なることが報告されています。

つまり、認知症という診断名だけから、その人が歯科で何をできて、何を難しく感じるかを決めることはできません。

歯科医院にとって役立つのは、「認知症があります」という情報に加えて、「一つずつなら説明が分かります」「うがいは自分でできます」「口元を急に触られると驚きます」「娘が隣にいれば落ち着きます」といった、その方自身の情報です。

予約前に受付へ伝えていただきたい8項目

① 今回、何が気になって歯医者へ連れて行こうと思ったのか

最初に教えていただきたいのは、今回なぜ歯科を受診しようと思ったのかです。

「歯が痛そうです」だけでも構いません。ただ、ご家族が見て分かった変化があれば、それも教えてください。

  • 3日前から右側で噛まなくなった
  • 食事中に右の頬を押さえる
  • 入れ歯を急に使わなくなった
  • 歯磨きのときだけ嫌がる
  • 頬が腫れてきた
  • 「歯が痛い」と何度も言うようになった
  • 固いものを残すようになった

認知症があると、「どの歯が」「いつから」「どんなふうに痛いのか」を本人が十分に説明できない場合があります。

そんなとき、ご家族が見た変化が診察の手がかりになります。

家族が原因を判断する必要はありません。「虫歯だと思います」と診断するより、「昨日から右側では噛まなくなりました」と、見たままを教えていただければ十分です。

② 普段、どのくらい会話や簡単な指示を理解できるか

「アルツハイマー型認知症です」「要介護3です」という情報も大切です。

ただ、それだけでは、歯科診療でどのような説明や介助が必要かまでは分かりません。

  • 普通に会話できる
  • 一度に一つの質問なら答えられる
  • 短い説明なら理解できる
  • 「口を開けてください」は分かる
  • うがいは自分でできる
  • 言葉での会話は難しいが、身振りには反応する

このように、日常生活で実際にできていることを教えてください。

「できないこと」だけではなく、今できることも大切な情報です。

③ 苦手なこと・不安になりやすい場面

「歯医者を嫌がります」という情報も重要ですが、可能であれば、何をしたときに、どのような反応が出るのかまで教えてください。

  • 待ち時間が長いと帰ろうとする
  • 知らない人が何人も話しかけると混乱する
  • 診療台を倒すと怖がる
  • 口元へ急に手を近づけると手で払う
  • 大きな音に驚きやすい
  • 長い説明になると途中から分かりにくくなる

これは「困った行動を申告してください」という意味ではありません。

本人が不安や混乱を感じやすいきっかけを知っておくための情報です。あらかじめ分かっていれば、声をかける順番や診療環境を工夫できる場合があります。

④ どうすると落ち着きやすいか

苦手なことと同じくらい大切なのが、「こうすると落ち着きます」という情報です。

  • 娘が横にいると安心する
  • 名前を呼んでから話しかけると分かりやすい
  • 一度に一つずつ説明すると応じられる
  • 少し時間を置くと落ち着く
  • 手を握ってもらうと安心する
  • 普段使っている呼び方で声をかけると反応しやすい

普段、名字ではなく下の名前や愛称で呼ばれているなど、本人が分かりやすい呼び方があれば、それも教えてください。

日本老年歯科医学会の「認知症の人への歯科治療ガイドライン」でも、家族や主な介護者から本人が落ち着く方法について情報を得て、診療に生かすことの重要性が示されています。

ご家族しか知らない、「この方法ならうまくいきやすい」という情報が、歯科医院でも役立つことがあります。

⑤ 以前の歯医者で何ができたか・何が難しかったか

以前に歯科を受診した経験があるなら、「前回の歯医者ではどうだったか」も教えてください。

  • 待合室には入れた
  • 診療台には座れた
  • 口を開けることはできた
  • レントゲン撮影は難しかった
  • 途中で立ち上がった
  • 器具を手で払った
  • 家族が横にいると最後まで診察できた

国立長寿医療研究センターで、主治医から専門的口腔ケアを依頼された入院患者107人を調べた報告では、意思疎通の可否、指示された動作ができるか、口腔ケアへの拒否、体動などが診療上の問題として評価されています。

この研究は、一般の認知症患者さん全体をそのまま表すものではありません。しかし、過去の歯科受診で何ができて、何が難しかったかを事前に知ることは、その方に合わせた診療準備を考える材料になります。

ただし、「前回できなかったから今回もできない」とは限りません。逆に、「前回できたから今回も必ずできる」とも限りません。

認知症や全身状態、体調は変化することがあります。前回の様子と、最近の様子を合わせて教えてください。

⑥ 一日のうち、比較的落ち着いている時間帯

「認知症なら朝一番に予約すればよい」と一律に決めることはできません。

本人によって生活リズムが違います。

  • 朝食後が一番落ち着いている
  • 昼寝の後は比較的穏やか
  • 夕方になると不安や混乱が強くなりやすい
  • 特定の薬を飲んだ後は眠くなりやすい

など、ご家族だから分かる時間帯があれば教えてください。

予約状況によって必ず希望時間にできるとは限りませんが、「午前中のほうが比較的落ち着いています」「夕方は混乱しやすいです」という情報があれば、予約時間を考える材料になります。

大切なのは、認知症だからこの時間、と決めつけるのではなく、その方自身の普段の生活リズムを見ることです。

⑦ 歩行・車いす・移乗など身体面の情報

認知症のある方の受診では、認知機能だけでなく身体の状態も安全に関係します。

  • 一人で歩ける
  • 杖を使用している
  • 車いすを使用している
  • 立ち上がるときに介助が必要
  • 車いすから診療台への移乗が難しい
  • 片側に麻痺がある
  • 不安になると急に立ち上がることがある

高齢患者を対象とした研究でも、歩行や移乗などの日常生活動作は、処置時の体位や身体保持、自分で口腔ケアできる程度を考えるうえで重要な情報とされています。

ブランデンタルクリニックは広島市中区立町、立町駅徒歩1分の立町中央ビル4階にあり、エレベーターをご利用いただけます。

車いすをご使用の場合や、移動・移乗に介助が必要な場合は予約時にお知らせください。来院経路や設備については、車いす・ベビーカーでの受診についてもご覧ください。

⑧ 持病・薬・食事など、診療の安全に関わる情報

認知症以外の病気や薬、食事・飲み込みの状態も、歯科診療では重要です。

持病と薬

認知症の薬だけではなく、現在服用している薬全体が分かるよう、できればお薬手帳をご持参ください。

歯科治療では、抗血栓薬、骨粗しょう症治療薬、糖尿病治療薬、心疾患に対する薬などが、治療計画や安全管理に関係する場合があります。

詳しくは、歯医者にお薬手帳は必要?持病・服薬を伝える理由と受付で確認したいことでも解説しています。

むせ・食事・入れ歯の変化

次のような変化があれば、それも教えてください。

  • 最近むせることが増えた
  • 食事量が減った
  • 食べ終わるまで時間がかかる
  • 入れ歯を使わなくなった
  • 固いものを避けるようになった
  • 片側だけで噛むようになった

こうした変化には、歯や入れ歯だけでなく、全身状態、薬、飲み込む機能など、さまざまな原因が考えられます。

そのため、「食事量が減ったから歯が原因」と決めつけることはできません。一方で、食べ方や入れ歯の使い方の変化が、口のトラブルに気づく手がかりになることはあります。

むせや食事、義歯、口腔ケアについては、高齢の家族の口腔ケアで見逃したくないサイン:むせ・口の乾き・入れ歯の汚れも参考にしてください。

普段関わっている医療・介護職

ご家族だけですべての状態を把握しているとは限りません。

普段、ケアマネジャー、施設職員、訪問看護師、かかりつけ医などが関わっていて、その方たちのほうが日常の状態を詳しく把握している場合は、そのことも教えてください。

「普段の様子は施設の職員さんのほうが詳しいです」という情報自体が、確認や連携が必要になったときの手がかりになります。

また、予約確認や変更の連絡を本人ではなくご家族へした方がよい場合は、そのことも受付へお知らせください。

当日付き添う方と、普段の状態をよく知っている方が別の場合もあります。「当日は息子が付き添いますが、普段の様子は娘が一番分かります」「施設職員が普段の状態を把握しています」など、分かる範囲で教えていただくと、必要な確認をしやすくなります。

家族が付き添えば、本人への説明はしなくてもいい?

ここはとても大切な点です。

認知症があることと、本人が何も理解できない、何も決められないということは同じではありません。

厚生労働省の「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン 第2版」でも、認知症があっても、まず本人に意思や意思決定能力があることを前提として支援するという考え方が示されています。

歯科でも、本人が理解しやすい方法で説明し、反応や意思を確認することが大切です。

  • 一度に一つずつ説明する
  • 短い言葉を使う
  • 身振りや実物も使う
  • 表情や反応を見る
  • 本人が答える時間を待つ

といった方法があります。

ご家族には、その理解や意思表明を支えていただく役割があります。

ご家族から情報をいただくことはとても大切です。しかし、家族が付き添っているから本人には説明しなくてよいという意味ではありません。

本人が今できることをできるだけ生かし、難しい部分を周囲で支えることが大切です。

「嫌がったら押さえてでも治療できますか?」

「せっかく歯医者まで来たのだから、その日のうちに何とか治療してほしい」

ご家族がそう思うこともあるかもしれません。

しかし、本人が診療中に強く拒否した場合、ご家族が治療を希望しているから、そのまま押さえて通常の治療を続ければよいということではありません。

まず、なぜ拒否しているのかを考えます。

  • 痛い
  • 怖い
  • 何をされるか理解できていない
  • 疲れている
  • 音や光などの刺激が強い
  • 体調が悪い
  • 不安や混乱が強くなっている

など、さまざまな理由が考えられます。

その場合には、声かけを変える、少し休憩する、説明をやり直す、その日は診察だけにする、処置内容を変更するなど、本人の安全や治療の必要性を考えながら対応します。

家族が希望したり同意したりしていても、本人の強い拒否を無視して通常の治療をそのまま進める、という意味ではありません。

治療の緊急性、本人が得られる利益、処置による負担、安全性などを個別に判断し、必要に応じて治療方法や時期、受診先を再検討します。

認知症の程度や身体状態、必要な処置によっては、病院歯科などとの連携を検討することもあります。

ただし、「認知症だから病院歯科でなければ診てもらえない」という意味ではありません。まずは歯科医院へ現在の状態を相談してください。

「今日はいつもと違う」という急な変化も教えてください

普段の認知症の症状とは分けて考えたいのが、短い時間の中で起こった急な変化です。

  • 昨日までは会話できていたのに、今日は急に話がかみ合わない
  • 急にぼんやりしている
  • 普段と比べて急に落ち着かなくなった
  • 急に立てなくなった
  • 食事や水分をほとんどとれない
  • 発熱している
  • いつもと違う強い眠気がある

こうした変化を、「認知症が急に進んだだけだろう」と決めつけないことも重要です。

高齢者では、感染症、脱水、薬の影響などの身体的な要因をきっかけとして、せん妄と呼ばれる急な混乱状態が起こることがあります。

せん妄は、普段の認知症の経過とは異なり、数時間から数日という短い時間で急に状態が変化することがあります。

もちろん、ご家族が認知症とせん妄を診断する必要はありません。

大切なのは、「いつもの状態と明らかに違う」ことを医療者へ伝えることです。

歯科予約の前や当日に急な変化がある場合は、そのことも受付へお知らせください。状態によっては、歯科治療より先に医科での評価が必要になることがあります。

呼びかけへの反応が明らかに悪い、突然ろれつが回らなくなった、片側の手足が急に動かしにくくなった、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、通常の歯科予約の相談ではなく、救急要請を含めて医科での評価を優先してください。

予約するときは、全部を長く説明しなくても大丈夫です

ここまで読むと、「予約の電話で全部説明しなければならないの?」と思うかもしれません。

最初からすべてを長く説明する必要はありません。

まず、「認知症があります。受診時に配慮してほしいことがあります」とお伝えください。

そのうえで、まず次の4点が分かれば整理しやすくなります。

  1. 今回困っている症状
  2. 普段どの程度会話や簡単な指示を理解できるか
  3. 苦手なことと、落ち着きやすい方法
  4. 付き添い・車いす・薬など、特に重要な情報

必要に応じて受付から追加で確認します。

高齢の家族の歯医者予約全般について知りたい方へ

認知症に限らず、高齢のご家族の予約を代わりに取る場合には、本人がいなくても予約できるのか、症状をどう伝えるのか、お薬や付き添いはどうするのか、家族が代わりに説明してよいのかなど、さまざまな疑問があります。

こうした高齢者の代理予約全般については、高齢の家族の歯医者予約を代わりに取るとき:症状・薬・付き添いで受付に伝えてほしいことで詳しくまとめています。

認知症のある方では、それに加えて、受診時の理解、不安になりやすい場面、落ち着きやすい方法などを事前に共有しておくことが役立ちます。

当日になって痛みや腫れが強くなったら、予約日まで待たずに連絡してください

認知症があるからといって、急な歯科症状を次の予約日まで待つ必要はありません。

  • 顔や歯ぐきが腫れてきた
  • 強い痛みが疑われる
  • 出血が続いている
  • 転倒して歯や口をぶつけた
  • 歯が大きく欠けた・抜けた
  • 入れ歯が壊れて食事が難しい

などがあれば、早めに歯科医院へ連絡してください。

ブランデンタルクリニックでは、急な症状については電話でのご相談をおすすめしています。

WEB予約がいっぱいに見える場合でも、急患については当日電話受付・同日相談が可能です。症状や診療状況によってご案内できる時間は異なりますので、まずお電話ください。

当日の持ち物は?

受診時には、通常の持ち物に加えて、本人の医療情報やコミュニケーションを助けるものがあると役立ちます。

  • マイナ保険証など資格確認に必要なもの
  • お薬手帳
  • 普段使用している入れ歯
  • 普段使用している眼鏡
  • 補聴器
  • 紹介状や診療情報提供書があれば持参
  • 施設などから渡されている医療・介護情報があれば持参

眼鏡や補聴器は、単なる持ち物ではありません。

見えにくい、聞こえにくい状態が重なると、説明を受け取りにくくなったり、不安につながったりすることがあります。普段から使用しているものがあれば、できるだけいつも通り使える状態でご来院ください。

なお、「認知症の診断書がなければ歯科を受診できない」ということではありません。

予約時に気になる点があれば、事前に受付へ確認してください。

よくある質問

Q. 認知症の診断書は必要ですか?

通常、歯科の予約を取るためだけに認知症の診断書を必ず用意するということではありません。

ただし、本人の全身状態や予定している治療内容によっては、かかりつけ医へ診療情報を確認する場合があります。現在の病気や薬が分かるお薬手帳、紹介状などがすでにある場合はご持参ください。

Q. 本人に「歯医者へ行く」と伝えると嫌がります。家族だけで予約できますか?

ご家族が予約の連絡をすることはできます。

その際に、「歯科へ行くと伝えると強く不安になります」など、本人が歯科受診にどのような反応を示すかも教えてください。

ただし、治療時には可能な範囲で本人へ説明し、本人の意思や反応を確認することが大切です。最初から「本人には何も説明しなくてよい」と一律に考えるものではありません。

Q. 家族は診療室まで一緒に入れますか?

本人がご家族の同席によって落ち着く場合には、それが診療の助けになることがあります。

一方、治療内容、安全面、診療室の状況などによって対応は異なります。「娘がそばにいると落ち着きます」などの情報は予約時にお知らせください。

Q. 車いすでも受診できますか?

当院は立町中央ビル4階にあり、エレベーターをご利用いただけます。

車いすをご使用の場合や、診療台への移乗に介助が必要な場合は予約時にお知らせください。

Q. 本人が痛い場所を説明できません。それでも診てもらえますか?

ご相談ください。

本人が痛い場所をうまく説明できなくても、「片側で噛まなくなった」「頬を押さえる」「入れ歯を使わなくなった」「歯磨きのときに嫌がる」など、ご家族が見た変化が診察の手がかりになることがあります。

ただし、食事量低下や元気のなさなどには歯科以外の原因もあります。普段と比べて急な変化がある場合には、そのことも必ずお知らせください。

Q. 診療中に治療を嫌がったらどうなりますか?

本人の安全を確認しながら、なぜ嫌がっているのかを考えます。

説明方法を変える、休憩を入れる、処置内容を変更する、その日は診察だけにするなど、状況に応じて判断します。

予約したからといって、必ずその日に予定していた治療を最後まで行うというものではありません。

Q. 認知症が進んで通院そのものが難しくなったらどうすればいいですか?

身体状態や生活環境によっては、通常の通院以外の方法を検討したほうがよい場合があります。

かかりつけ医、ケアマネジャー、施設職員、訪問看護師などとも相談し、訪問歯科診療や病院歯科を含めた適切な受診方法を検討することがあります。

まずは現在の状態を歯科医院へご相談ください。

受付さんからお願いしたいこと

「認知症があるので、歯医者へ連れて行ったら迷惑をかけるかもしれない」

そう考えて、何も伝えずに来院する必要はありません。

予約前に少し情報をいただければ、歯科医院側も準備を考えやすくなります。

特に教えていただきたいのは、その方が今できることです。

  • 「短い説明なら分かります」
  • 「自分でうがいできます」
  • 「娘が隣にいれば診療台に座れます」

こうした情報は、その方が持っている力を生かして診療するために大切です。

認知症があるからといって、周囲が最初からすべてを代わりに行う必要はありません。

本人が今できることをできるだけ生かし、難しい部分を周囲で支える。

そのための情報共有は、予約の電話や受付から始まります。

まとめ

認知症のあるご家族の歯科予約では、「認知症があります」と伝えていただくだけでも大切です。

さらに、次のような情報が分かれば、診療前の準備に役立ちます。

  • 今回どんな変化があったか
  • どのくらい会話や指示を理解できるか
  • 何が苦手か
  • どうすると落ち着くか
  • 前回の歯科ではどうだったか
  • 比較的調子のよい時間帯
  • 歩行・車いす・移乗の状態
  • 持病・薬・食事や介護の情報

そして、「今日はいつもと違う」という急な変化があれば、それも大切な情報です。

認知症のある方だからこそ、病名だけで決めつけるのではなく、その方が今できること、苦手なこと、その日の状態を見ながら診療を考えることが大切です。

ブランデンタルクリニックは、広島市中区立町、立町駅徒歩1分の立町中央ビル4階です。エレベーターをご利用いただけます。

認知症のあるご家族の受診について心配な点がある場合は、予約前にお電話でご相談ください。高齢のご家族の代理予約全般については、高齢の家族の歯医者予約を代わりに取るときも参考にしてください。

急な痛みや腫れなどについては、当日電話受付・急患同日相談も可能です。

参考文献

  1. 日本老年歯科医学会.認知症の人への歯科治療ガイドライン.2019.
  2. 厚生労働省.認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン 第2版.2025年3月.
  3. 白部麻樹,枝広あや子,本川佳子,ほか.認知症重症度と口腔衛生管理の課題との関連.日本歯科衛生学会雑誌.2024;19(1).
  4. 角 保徳,小澤総喜,守屋信吾,三浦宏子,鳥羽研二.専門的口腔ケアを実施した入院高齢者の現状と課題.老年歯科医学.2012;26(4):444-452.
  5. 厚生労働省.せん妄と認知症.令和4年度入院・外来医療等における実態調査関連資料.
  6. 厚生労働省.重篤副作用疾患別対応マニュアル「薬剤性せん妄」.

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