2026年6月13日

(院長の徒然コラム)

はじめに
歯医者さんに初めて行くとき、「今日は相談だけのつもりだったのに、レントゲンを撮るのかな」「まだ口の中を見てもらっていないのに、なぜ必要なのかな」と不安に感じる方もいらっしゃると思います。
受付でも、初診の患者さんから「レントゲンは必ず撮るんですか?」「被ばくは大丈夫ですか?」「前の歯医者で撮ったものではだめですか?」と聞かれることがあります。
レントゲンは、何となく撮るものではありません。歯や歯ぐき、骨の状態など、見た目だけでは分からない部分を確認し、診断や治療計画を立てるために行う検査です。もちろん、不安がある場合はそのままにせず、撮影前に受付やスタッフへお伝えいただいて大丈夫です。
今回は、ブランデンタルクリニックの「受付さんの備忘録」として、初診でレントゲンを撮る理由と、患者さんからよく聞かれる疑問についてお話しします。
初診の流れや持ち物について先に確認したい方は、こちらも参考にしてください。

初診でレントゲンを撮るのは、見えない部分を確認するためです
歯科では、口の中を見ただけでは分からないことがたくさんあります。
たとえば、歯の表面は小さな虫歯に見えても、歯の中で大きく広がっていることがあります。反対に、強い痛みがあっても、歯の表面には大きな穴が見えないこともあります。歯の根の先に炎症がある場合や、歯を支える骨が少しずつ減っている場合も、見た目だけでは判断しにくいことがあります。
レントゲンを撮ることで、虫歯の深さ、神経との距離、歯の根の状態、過去の治療の状態、親知らずの向き、歯周病による骨の変化などを確認しやすくなります。初診では、今困っている症状だけでなく、お口全体の状態を把握することが大切です。
「痛いところだけ見てもらえればいい」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、痛みの原因が、患者さんが感じている場所と完全に一致するとは限りません。隣の歯、奥の親知らず、根の先、歯ぐき、かみ合わせなど、別の場所に原因があることもあります。
歯科用レントゲンで分かる内容について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。

レントゲンは、治療の説明を分かりやすくする役割もあります
歯科治療では、「虫歯が深いです」「神経に近いです」「根の先に炎症があります」と言われても、患者さんにとってはイメージしにくいことがあります。痛みがある場合はなおさら、「何が起きているのか分からないまま治療に進むのが怖い」と感じることもあると思います。
レントゲン画像があると、歯科医師が画像を見ながら、どの歯に問題がありそうか、どのくらい深いところまで進んでいるのか、なぜその治療が必要なのかを説明しやすくなります。患者さんにとっても、言葉だけで説明されるより、画像を一緒に見た方が理解しやすい場面があります。
もちろん、レントゲンだけで全てが分かるわけではありません。実際には、口の中の診察、歯周ポケットの検査、痛みの出方、必要に応じた追加検査などを組み合わせて診断していきます。それでも、初診時のレントゲンは「何となく撮る検査」ではなく、診断と説明の土台になる大切な情報の一つです。

被ばくが心配な方は、撮影前にお伝えください
「レントゲン」と聞くと、被ばくが心配になる方もいらっしゃいます。不安に思うこと自体は、決しておかしなことではありません。分からないまま案内されると、余計に怖く感じるものです。
歯科のレントゲンは、医療上の必要性を考えたうえで行う検査です。必要以上に何枚も撮るためのものではなく、診断や治療計画に必要な情報を得るために撮影します。心配なことがある場合は、撮影前に「レントゲンの被ばくが少し不安です」とお伝えください。必要性や撮影の目的について、スタッフや歯科医師に確認することができます。
特に、妊娠中の方、妊娠の可能性がある方、授乳中で不安がある方、過去にレントゲン撮影で気分が悪くなったことがある方は、受付時に遠慮なくお知らせください。診療室に入ってから伝えていただいても大丈夫ですが、受付の時点で分かっていると、その後のご案内がよりスムーズになります。
歯科レントゲンの安全性について詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。
妊娠中の歯科レントゲンについて不安がある方は、こちらの記事もご覧ください。
レントゲンは毎回必ず撮るものではありません
初診でレントゲンを撮ることがあると聞くと、「これから毎回撮るのかな」と心配になる方もいらっしゃるかもしれません。
レントゲンは、毎回必ず撮るものではありません。初診時、久しぶりの受診時、症状が変わった時、治療前後の確認が必要な時、歯の根や骨の状態を確認したい時など、目的がある場合に撮影を検討します。
たとえば、強い痛みがある場合、歯ぐきが腫れている場合、親知らずの周りが腫れている場合、詰め物や被せ物の下の状態を確認したい場合などは、見た目だけでは原因を判断しにくいことがあります。そのような時にレントゲンを撮ることで、必要な処置を考えやすくなります。
反対に、診察内容によっては、その日にレントゲンを撮らないこともあります。大切なのは、「何のために撮るのか」が分かることです。気になる場合は、撮影前に「これは何を確認するレントゲンですか?」と聞いていただいて大丈夫です。
歯が痛い時に受付へ何を伝えればよいか迷う方は、こちらも参考になります。
【歯が痛い時の電話予約で何を伝える?急患相談で受付に伝えてほしいこと】
以前の歯医者で撮ったレントゲンがある場合も、受付でお伝えください
「前の歯医者でレントゲンを撮ったばかりなのですが、それではだめですか?」と聞かれることもあります。
以前の画像や紹介状がある場合は、診療の参考になることがあります。お持ちの場合は、受付でお伝えください。画像データや紹介状、検査結果の用紙などがあれば、来院時に一緒に確認できることがあります。
ただし、以前のレントゲンがあっても、新しく撮影が必要になる場合があります。撮影した時期が古い場合、現在の症状と合わない場合、必要な範囲が写っていない場合、治療後に状態が変わっている場合などです。歯や骨の状態は時間とともに変化するため、「今の状態」を確認する必要があることがあります。
初診の際の持ち物として、紹介状や過去の検査結果用紙をお持ちの方は、受付へご提示ください。

レントゲンが不安なときは、受付で遠慮なくご相談ください
受付では診断はできませんが、患者さんが不安に思っていることを診療室へつなぐ役割があります。
「レントゲンが少し怖いです」
「妊娠しているかもしれません」
「前に撮影で気分が悪くなったことがあります」
「口の中に器具を入れるのが苦手です」
「以前の医院で撮った画像があります」
このようなことは、遠慮なくお伝えください。最初に分かっていると、診療室でも確認しやすくなります。
初診では、保険証や医療証、お薬手帳、紹介状などの確認もあります。ブランデンタルクリニックでは、WEB予約もご利用いただけますので、初めての方も事前に予約していただくとご案内がスムーズです。

よくある質問
初診では必ずレントゲンを撮りますか?
必ずではありません。症状や診察内容に応じて、診断に必要と判断された場合に撮影します。初診ではお口全体の状態を確認するために撮影を行うことがありますが、目的なく毎回撮るものではありません。
レントゲンを撮らずに診てもらうことはできますか?
まずはご相談ください。ただし、見た目だけでは判断が難しい場合、正確な診断や安全な治療計画のためにレントゲンが必要になることがあります。不安がある場合は、撮影前にその理由を確認していただいて大丈夫です。
被ばくが心配です。断ってもいいですか?
不安がある場合は、撮影前に受付やスタッフへお伝えください。歯科医師が診断上の必要性を確認したうえで説明します。大切なのは、不安なまま進めないことです。
妊娠中でも歯科レントゲンを撮りますか?
妊娠中、または妊娠の可能性がある方は、必ず事前に受付またはスタッフへお知らせください。必要性を慎重に確認し、状況に応じて対応します。
以前の歯医者で撮ったレントゲンは使えますか?
画像データや紹介状がある場合は、診療の参考になることがあります。お持ちの方は受付でお伝えください。ただし、現在の症状や必要な確認範囲によっては、新しく撮影することがあります。
まとめ:初診のレントゲンは、安心して診断を受けるための確認です
初診でレントゲンを撮ることがあるのは、見た目だけでは分からない部分を確認し、診断や治療計画を立てるためです。
歯の中、根の先、歯を支える骨、親知らずの位置、過去の治療の状態などは、口の中を見ただけでは分かりにくいことがあります。レントゲン画像があることで、歯科医師が状態を確認しやすくなり、患者さんにも治療の説明をしやすくなります。
一方で、レントゲンに不安を感じる方がいるのも自然なことです。被ばくが心配な方、妊娠中または妊娠の可能性がある方、以前の画像をお持ちの方、撮影そのものが苦手な方は、受付時に遠慮なくお知らせください。
分からないまま検査や治療に進むと、不安は大きくなりやすいものです。ブランデンタルクリニックでは、初診時の検査についても、できるだけ分かりやすくお伝えすることを大切にしています。気になることがあれば、受付でお気軽にお声がけください。
